京都市内には4ヶ所に五重塔が建っています。
そのうち3ヶ所は、晩秋に紅葉と一緒に眺めることができます。
ただ、それぞれの五重塔は離れた場所にあるため、1日で廻ると忙しない紅葉狩りになってしまいます。
特に首都圏や東北から京都にお越しになる場合、宿泊が前提となりますから、どうしても荷物が多くなり身軽に観光することができません。
こういう場合は、少々高くついてもツアーを利用するのが無難です。
JTB旅物語の1泊2日で6ヶ所の世界遺産を巡るツアー
3ヶ所の五重塔と紅葉を見られるツアーを用意しているのは、JTB旅物語の「一度は訪れたい京都 紅葉彩る京都6つの世界遺産 2日間」です。
このツアーは、2026年11月23日から27日の期間、12月2日から6日の期間に1泊2日で設定されています。
首都圏から出発する場合は、1日目の10時から12時に東京駅発の新幹線のぞみに乗車。
東北から出発する場合は、1日目の8時から9時20分に仙台駅発の東北新幹線はやぶさに乗車し、京都に向かいます。
1日目の予定は以下のとおり。
宿泊は、京都駅から2駅目の丹波口駅から徒歩約4分のエスペリアホテル京都です。
2日目の予定は以下のとおりです。
ツアー名にもあるように訪れる6ヶ所はすべて世界遺産に登録されており、いずれも紅葉の名所として名高い寺社ばかり。
その中で、東寺、仁和寺、醍醐寺で五重塔を見られます。
東寺の五重塔
京都市内の五重塔で最も有名なのが東寺の五重塔。
法観寺の八坂の塔と同程度にメディアで紹介されることが多く、テレビなどで何度か見たことがあると思います。

東寺の五重塔
境内全体にカエデが多く植わっているので、晩秋は様々な角度から紅葉越しに五重塔を見上げられるのが魅力。
人は多いものの、瓢箪池越しなら、人が写り込んでいない五重塔と紅葉の写真も撮影できます。
仁和寺の五重塔
仁和寺の五重塔も、紅葉越しの撮影が可能です。
ただカエデ以外の木も植わっているので、写真撮影の難度はやや高め。

仁和寺の五重塔
また、東寺ほどは五重塔周囲のカエデが多くないので、紅葉と五重塔を一緒に写せる場所を探すのも若干難しい印象です。
醍醐寺の五重塔
醍醐寺は、五重塔の周囲が広々とした敷地になっていて木々が少なく、塔全体を撮影しやすい特徴があります。
その分、紅葉と一緒に五重塔を撮影する場合、離れた場所に植わっているカエデや桜越しの写真になります。

醍醐寺の五重塔
3ヶ所の五重塔の中で、紅葉との撮影が最も難しいですね。
1日目の見どころ
ここからは、ツアー1日目の見どころを紹介します。
上賀茂神社
上賀茂神社は、一の鳥居をくぐるとだだっ広い芝生に入り、遠くに1本だけカエデが見えます。
これは、勝負の楓と呼ばれ、晩秋には日射しをたっぷりと浴びて透き通るような赤色に染まります。
また、右に目をやると、さらさらと流れるならの小川の両脇で紅葉したカエデが何本も見られます。
参道をまっすぐ進めば、社殿を囲むような朱色の玉垣が現れ、それから体を乗り出すように背の高いカエデが鮮やかなモミジをつけた枝を張り出します。

上賀茂神社の紅葉
二の鳥居をくぐると、たくさんの社殿が建ち、珍しい神社建築も見られます。
楼門の先には、石段上に中門が建ち、その奥には本殿と権殿(ごんでん)が並んで建つのも上賀茂神社ならでは。
また、二の鳥居の東には、渉契園と呼ばれる庭園もあり、しっとりとしたコケの緑と赤くなりきれないモミジが、しみじみとした趣を感じさせます。
龍安寺
龍安寺は方丈の南に広がる石庭が有名なお寺です。
もちろん、それも見どころですが、付近にカエデが少ないことから石庭を囲むように真っ赤に色づいたモミジを見ることはできません。
主役は、やはり石庭の白砂と石組で、紅葉は視界の隅にアクセント程度に入るくらいです。
ただ、方丈からまったく紅葉を観賞できないわけではなく、西側に植わるカエデは、秋が深まるとオレンジ色や赤茶けた色に衣替えします。

龍安寺の紅葉
紅葉が最も見ごたえがあるのは、境内の中央に配された鏡容池(きょうようち)の周囲。
広がる池の対岸で色づくモミジを眺めるのも良し。
池のほとりにある竹垣が設けられた参道を思い思いに紅葉させた木々を眺めながら、ゆっくり歩くのもおすすめ。
仁和寺
仁和寺は、先ほども紹介したように五重塔と一緒に紅葉を見られます。
ただ、それより見ごたえがあるのが、二王門をくぐって、金堂まで一直線に延びる参道わきの紅葉です。
日当たりが抜群のため、ほとんどのカエデが同じ時期に真紅のモミジを見せてくれます。

仁和寺の紅葉
石段下から紅葉越しに眺める金堂は、かつて御室御所(おむろごしょ)と呼ばれた門跡寺院(もんぜきじいん)らしい品格が漂う。
石段上から見下ろす参道わきの紅葉は逆光で輝く姿がまばゆく、自然と目を細めてしまいます。
東寺
ツアーでは、東寺は夜間拝観が予定されています。
東寺は、五重塔ばかりに目を奪われがちですが、瓢箪池に映り込む紅葉も見事。
ライトの光が強いので、水面への映り込みも抜群です。
カエデは全体的に赤く色づきやすく、見ごろを迎えると、どこからでも満足できる紅葉を見られます。

東寺の紅葉
また、東寺は、紅葉だけでなく、金堂や講堂の中にずらっと並ぶ仏像もしっかり見ておきたいですね。
金堂内は、天井を突き破るのではないかと思えるほど背の高い薬師如来を中心に日光月光菩薩像がわきに立ち、その迫力に圧倒されます。
講堂内は、大日如来を中心とした如来部、不動明王などの明王部、金剛波羅蜜多菩薩などの菩薩部、両端に四天王、梵天、帝釈天が並ぶ立体曼荼羅の荘厳な空間を拝めます。
建物、仏像、紅葉と東寺は見るものが多く、ここだけでも十分に満足できることでしょう。
2日目の見どころ
2日目は、醍醐寺と平等院です。
両寺の周囲にはホテルが少ないので、個人での旅行だと訪れるのが難しく、ツアーを利用するのが便利です。
醍醐寺
醍醐寺は、春の桜が非常に人気がありますが、紅葉も一度は見ておきたいお寺です。
入口付近では、あまり紅葉を見られませんが、歩を進めるにしたがって境内は赤くなっていき、一番奥の林泉まで来ると色とりどりの紅葉を楽しめます。

醍醐寺の紅葉
当寺は、都会から離れていることもあり、境内から近代的な建物が一切見えず、数百年前の景色がそのまま残っているような景観を留めているのが特徴的。
林泉のほとりに建つ弁天堂は、山の中にひっそりと建っているような佇まいで、ここからの紅葉の眺めも格別です。
平等院
平等院は、京都市ではなく宇治市に建つお寺です。
有名なのは、10円玉に描かれている鳳凰堂。
ただ、鳳凰堂の正面には、あまりカエデが植わっていないので、紅葉と一緒に撮影しにくいのがちょっと残念。
それでも、鳳凰堂の裏を中心にカエデがたくさんあるので、晩秋の紅葉の美しさは他の5ヶ所に負けることはありません。

平等院の紅葉
ミュージアムの鳳翔館では、かつて鳳凰堂の屋根に乗っていた鳳凰を間近で拝めるほか、天下の三鐘に数えられる梵鐘も見られます。
また、鳳凰堂内部の拝観もでき、大きな金色の阿弥陀さまにお参りできます。
ただ、鳳凰堂内部拝観は先着順のため、ツアーでは入れない可能性があります。
ツアーの申し込み
「一度は訪れたい京都 紅葉彩る京都6つの世界遺産 2日間」のツアーは、JTB旅物語の以下のページから申し込めます。
ツアー代金は、2名1室の場合、首都圏発は59,900円から69,900円、東北発は89,900円から99,900円です。
どちらも12月6日が最安値です。
例年の紅葉の見ごろは、上賀茂神社と仁和寺が11月20日前後、それ以外は11月末から12月初旬です。
京都は、11月23日を過ぎると徐々に人が少なくなる傾向があるので、24日以降の日程を選ぶと比較的混雑しないと思います。
さらに12月に入ると一気に人が減りますから、人混みが苦手な方は12月のツアーを検討しても良いですね。
なお、ツアー代金には、宿泊費、食事代、現地の拝観料も含まれています。
地理や交通手段に不案内な方が、京都の6ヶ所の世界遺産を2日間で廻るのは難易度が高く、京都に住んでいてもこのような紅葉狩りはしません。
公共交通機関での移動は時間がかかり、予定通りに現地に到着できるかわかりませんから、通常は世界遺産を1ヶ所か2ヶ所にとどめ、周辺の紅葉の名所を訪れるものです。
そう考えると、6ヶ所の世界遺産を巡る旅程は、非常に豪華で、個人ではなかなか実現できない貴重なツアーです。
どこも見どころが豊富なので、帰宅したら晩秋の京都の余韻で、きっとお腹いっぱいになっていることでしょう。