祇園祭後祭の宵々山-浄妙山、八幡山、鯉山、橋弁慶山・2019年

7月22日に祇園祭の後祭の宵々山に行ってきました。

姉小路通から順に黒主山まで4基の山を見た後、室町通を南に進み、六角通を東に入って浄妙山の会所に向かいます。

浄妙山

祇園祭の後祭の宵山は7月21日から23日まで行われます。

最寄り駅は、地下鉄の烏丸御池駅、または四条駅です。

浄妙山の会所近くにやって来ました。

浄妙山

浄妙山

浄妙山は、平家物語に描かれている宇治川の橋合戦を題材にした山です。

巡行の際は、山の上に三井寺の僧兵の筒井浄妙と一来法師が乗ります。

どちらも、浄妙山の御神体です。

駒形提灯が光る浄妙山

駒形提灯が光る浄妙山

山の上には、宇治橋が架かり、一来法師が筒井浄妙の頭を飛び越えて行く状況が再現されるのですが、宵山では御神体は山に乗っていません。

浄妙山の会所に入ると、中に筒井浄妙と一来法師が仲良く並んでいましたよ。

八幡山

浄妙山から六角通を西に進み、新町通を北に曲がります。

すると、八幡山の会所があるのですが、その近くのお宅では、玄関に見事な屏風を飾っていました。

屏風

屏風

祇園祭の期間は、屏風祭も行われ、いくつかのお宅では、玄関に屏風を展示します。

屏風祭も、祇園祭の見どころのひとつですね。

八幡山の前にやって来ました。

八幡山

八幡山

八幡山の御神体は八幡神で、巡行の際は、山の上に金色の八幡宮の祠が乗ります。

八幡山の会所に入ると、懸装品が展示されていました。

八幡山の懸装品

八幡山の懸装品

奥には、金色の祠もあります。

この祠の中には、八幡神である応神天皇の騎馬像が安置されています。

また、八幡山の会所では、海北友雪(かいほうゆうせつ)筆の紙本金地著色(しほんきんじちゃくしょく)祇園祭礼屏風も公開されます。

紙本金地著色祇園祭礼屏風

紙本金地著色祇園祭礼屏風

17世紀半ばの祇園祭の様子を描いています。

屏風は上下2段となっており、上段には四条通の後祭の山鉾巡行、下段には三条通の3基の神輿の還幸が描かれています。

鯉山

八幡山から南に歩いて六角通に戻ります。

そして、少し東に歩いて新町通を南に曲がると、鯉山の会所があります。

鯉山

鯉山

鯉山の前には、黒色の酒樽が置かれていました。

鯉山は、龍門の滝を登りきった鯉は龍になるという中国の登龍門を題材にした山です。

御神体は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)です。

巡行の際に山に乗る大きな銀色の鯉は、左甚五郎作と伝えられています。

鯉山の会所では、銀色の鯉とともに16世紀にベルギー・ブリュッセルで製作されたタペストリーも展示されていました。

タペストリー

タペストリー

トロイ戦争を題材にしており、ギリシャの詩人ホメロスの叙事詩「イーリアス」の名場面が描かれています。

山飾りのために9つに裁断しているのですが、断ち切る際に大工のノミを使ったと伝わっている頑丈な品です。

橋弁慶山

鯉山から南に進み、蛸薬師通を東に入ると橋弁慶山があります。

橋弁慶山

橋弁慶山

橋弁慶山は、謡曲の橋弁慶を題材とした山で、五条大橋での弁慶と牛若丸の闘いが山の上で繰り広げられています。

御神体は、弁慶と牛若丸です。

会所の1階には五条大橋が置かれ、2階には弁慶と牛若丸が並んでいます。

橋弁慶山の御神体

橋弁慶山の御神体

弁慶が着ている鎧は、1450年頃に作られたものですから500年以上の歴史を持つ品です。

巡行の際は、牛若丸が片足で五条大橋の擬宝珠に立ちますよ。

この後は、北観音山を見に行きます。

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