5月下旬から6月上旬の京都では、各所でサツキが花を咲かせます。
この時期は、気候的に京都散策に適しているのですが、旅行や観光で京都を訪れる人は少な目です。
そのため、京都のサツキの名所は、どこも混雑しておらず、心ゆくまで観賞できますね。
今回は、京都にあるサツキの名所を紹介します。
東山区
京都市内では、東山区に多くのサツキの名所があります。
そして、サツキの名所と名所の間の距離が、それほど離れていないので、1日で数ヶ所のサツキの名所を訪れることができます。
清水寺
清水寺は、西門下と茶わん坂の間にサツキが多く植えられています。
きれいに刈り込まれたサツキが、赤色の花を咲かせると、一面が初夏らしい華やかさに包まれます。
清水坂から上って来ると、見逃しやすいので、茶わん坂から清水寺に向かうのがおすすめです。
八坂神社
八坂神社は、東大路通に面して建つ西楼門前に多くのサツキが植えられています。
花の色はピンク色で、満開になると朱色の西楼門とともに祇園の街を華やかに彩ります。
サツキが密集して植えられており、きれいに刈り込まれていることから、とても見栄えが良いです。
間近で見るよりも、交差点の反対側から西楼門とサツキ全体を眺める方がきれいですね。
円山公園
八坂神社の東に隣接する円山公園もサツキの名所です。
サツキは点在して植えられているので、園内のいたるところで観賞できます。
池の周囲に植えられたサツキや八坂神社の鳥居付近に植えられたサツキがきれいですね。
知恩院
円山公園の北隣に建つ知恩院にも、比較的多くのサツキが植えられています。
サツキが植えられているのは、大きな三門や女坂の周囲です。
5月下旬から6月上旬の知恩院は、新緑もきれいな季節ですから、サツキと一緒に観賞するのもおすすめです。
大谷祖廟
円山公園の南隣に建つ大谷祖廟は、参道に多くのサツキが植えられています。
総門まで一直線に延びる参道脇は、5月下旬から6月上旬にかけて、ピンク色や赤色のサツキの花で彩られ、初夏らしい景色を楽しませてくれますよ。
大谷本廟
東山五条の交差点の近くに建つ大谷本廟は、参道や仏殿の近くにサツキが植えられています。
刈り込まれて形が整ったサツキが、赤色の花を咲かせるときれいな姿になります。
智積院
東山七条に建つ智積院(ちしゃくいん)では、入り口付近でたくさんのサツキが花を咲かせます。
境内の所々でもサツキを見られます。
また、利休好みの庭にも、池の周囲に多くのサツキが植えられており、美しい景色を見ることができます。
利休好みの庭の拝観料は500円ですが、6月15日に行われる青葉まつりの時は無料で庭園を鑑賞できますよ。
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妙法院
智積院の北隣に建つ妙法院にも、比較的多くのサツキが植えられています。
妙法院は、代々、皇族関係者が住職となった門跡寺院で、諸堂と一緒に見るサツキは風雅に感じます。
サツキは、本堂付近と事務所付近で見ることができます。
境内に入るだけなら、拝観料は必要ありません。
法住寺
三十三間堂の東隣に建つ法住寺にもサツキが植えられています。
参拝者がとても少ないお寺なので、心静かにサツキを観賞したい方におすすめです。
サツキは、境内を囲むように並んでおり、不動堂にお参りをした後に振り返って境内全体を眺めると良いでしょう。
龍宮門の近くにも、サツキは植えられています。
東福寺
東福寺には、経蔵付近、開山堂付近、本坊庭園でサツキを見ることができます。
特にきれいなのが、本坊庭園の西庭と北庭のサツキです。
西庭は、サツキが真四角に刈り込まれ、秩序整然と並んでいます。
また、北庭にはハート形に刈り込まれたサツキがあります。
東福寺は、境内に入るだけなら無料ですが、開山堂は600円、本坊庭園は500円の拝観料が必要です。
共通拝観券は1,000円です。
サツキが咲く時期は新緑も美しいので、一緒に見ておきたいですね。
光明院
東福寺の塔頭(たっちゅう)の光明院では、波心庭でサツキを見ることができます。
白砂に豪快に置かれた巨石、なだらかなコケの斜面、その後ろに植えられたカエデ。
これらと一緒に見るサツキの赤い花は、ひときわ目立ちます。
参拝者がとても少ないので、お堂の縁側に座ってのんびりと庭園を鑑賞できるのが魅力です。
なお、波心庭の拝観料は300円です。
左京区
左京区にも、多くのサツキの名所があります。
要法寺
地下鉄の三条京阪駅の近くに建つ要法寺(ようぼうじ)では、本堂の前にある清涼池のほとりにたくさんのサツキが植えられています。
サツキの花の色はピンク色に統一されており、やや緑色ににごった清涼池の周囲を華やかに彩ります。
要法寺では、毎年初夏にカモの雛が誕生し、サツキが見ごろを終える頃に鴨川へ引っ越しをします。
参拝する日が良ければ、カモの引っ越しを見られるかもしれませんよ。
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寂光寺
要法寺の近くに建つ寂光寺でも、サツキを見ることができます。
囲碁の本因坊ゆかりの寂光寺は、普段から参拝する人が少なく、サツキが咲く5月下旬から6月上旬も境内は閑散としています。
サツキの数は少な目ですが、境内全体に点在するサツキは、諸堂と程よく調和しています。
頂妙寺
仁王門通に面して建つ頂妙寺は、本堂の裏側にサツキが植えられています。
訪れる人は、とても少なく、境内は静かです。
岡崎神社
安産や子授けのご利益で有名な岡崎神社は、本殿の前に比較的多くのサツキが植えられています。
どのサツキも丸く刈り込まれ、形が整っています。
人が少ない境内で、ピンク色の花が咲いていると、一面が明るく感じられます。
栄摂院
金戒光明寺の塔頭(たっちゅう)の栄摂院(えいしょういん)では、参道の両脇に多くのサツキが植えられています。
どのサツキも円く刈り込まれており、ピンク色や赤色の花がたくさん咲いた時の参道は、とてもきれいです。
訪れる人は少なく、静かにサツキを観賞できますよ。
詩仙堂
左京区の一乗寺に建つ詩仙堂は、四季折々の植物を楽しめるお寺として有名です。
もちろん、5月下旬から6月上旬にはサツキも見ることができます。
詩仙堂のサツキは、詩仙の間や嘯月楼の中から、のんびりと座って眺めるのがおすすめです。
もちろん、庭園の外に出てサツキを見て廻ることもできます。
なお、詩仙堂の拝観料は700円です。
金福寺
詩仙堂の近くに建つ金福寺(こんぷくじ)もまたサツキの名所です。
白砂が敷き詰められた庭園の後ろ側に丸く刈り込まれたサツキがたくさん植えられています。
サツキは、緩やかな斜面にも多く並んでいます。
そのため、手前から奥まですべてのサツキを一度に見ることができます。
なお、金福寺の拝観料は500円です。
西京区
善峯寺
京都市西京区の大原野の善峯寺では、広い境内の様々な場所にサツキが植えられています。
特に釈迦堂付近に整然と並んだサツキが満開になると、全体がピンク色に包まれ、周囲の山や青空とともに美しい風景を見せてくれます。
また、6月上旬からはアジサイも咲き始め、サツキとアジサイの共演も楽しめます。
なお、善峯寺の入山料は500円です。
宇治市
興聖寺
京都府宇治市の興聖寺(こうしょうじ)には、境内全体に多くのサツキが植えられています。
サツキが満開になった時は、境内全体がピンク色に染まり、お堂ばかりの境内をとても華やかにしてくれます。
参拝者は、普段からそれほど多くありません。
参道の琴坂には、カエデが多く植えられているので、サツキが咲く時期は新緑もきれいですよ。
八幡市
石清水八幡宮
石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)では、神苑の涌峯塔周りに多くのサツキが植えられています。
他の神社とは一味違ったサツキの風景を楽しめるのが、石清水八幡宮の特徴ですね。
参道の新緑も美しいです。
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松花堂
松花堂には、庭園の外園に多くのサツキが植えられています。
石畳の遊歩道わき、美術館別館の前、茶室付近で、趣の違ったサツキを楽しむことができます。
サツキが咲くころは、カエデの新緑、竹林、芝生、コケの緑も美しく、緑色の背景がサツキの赤色をより際立たせてくれます。
なお、松花堂庭園は、庭園入園料が400円、美術館入園料が400円です。
ゴールデンウィークが終わると、京都は観光で訪れる人が一気に減ります。
そのため、サツキを見に京都に訪れても混雑することはほとんどありません。
のんびりと京都観光を楽しみたい方は、ぜひ、5月下旬から6月上旬にサツキを見に京都にお越しください。