京都市左京区の南禅寺は、京都市内でも人気の紅葉名所で、秋になると多くの観光客や旅行者の方が訪れます。
また、南禅寺周辺にもいくつか紅葉の名所があり、秋の紅葉狩りにおすすめの散策コースです。
比較的移動時間が少ない紅葉狩りは、南禅寺、天授庵、日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)と廻るコースですね。
南禅寺
南禅寺の最寄り駅は、地下鉄蹴上駅です。
京都駅から行く場合は、地下鉄烏丸線に乗車し、烏丸御池駅で地下鉄東西線に乗り換えましょう。
乗車時間は約20分。
蹴上駅からは北東に5分から8分歩けば南禅寺に到着します。
南禅寺の見どころはなんと言っても、境内の真ん中に堂々と建つ三門です。
周囲にはカエデの木がたくさん植えられており、秋晴れの空を見上げるように紅葉と三門を眺めるのがおすすめ。

南禅寺
三門の後ろ、法堂(はっとう)へと続く参道の両脇にも多くのカエデが植わっており、地面にこんもりと生えるコケと一緒に眺めると、モミジにしっとりとした潤いが感じられます。
法堂の南には、国宝に指定されているレンガ色の水路閣が建ち、その周囲のカエデは色づきにくいですが、オレンジ色や黄緑色のモミジが好みの方だと満足できるのではないでしょうか。
また、方丈庭園でも紅葉を観賞できるので、秋の南禅寺参拝時には庭園拝観も検討してください。
白砂が敷き詰められた枯山水庭園は、方丈の東側の縁側から眺めると、西の塀越しに黄葉したイチョウが望め、白砂とともに周囲を明るく照らしているように見えますよ。
なお、南禅寺の境内は無料ですが、庭園と三門の拝観料は各600円です。
- 紅葉し始めて間もない南禅寺・2024年
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天授庵
南禅寺の境内には、塔頭(たっちゅう)の天授庵があり、南禅寺と違った美しさがあります。
境内には、枯山水庭園と池泉回遊式庭園の2つの庭園があり、池泉回遊式庭園の紅葉は見ごろ時期がやや遅めです。
枯山水庭園のカエデは、日当たりが良いためか鮮やかに紅葉し、真紅のモミジが白砂に映えます。

天授庵
また、池泉回遊式庭園の紅葉は深みのある赤色に色づき、2つの庭園で異なった趣の紅葉を楽しめます。
受付を済ませた後、すぐに枯山水庭園に向かわず、参道から左を見上げるのがおすすめ。
紅葉越しに南禅寺の三門を見上げる景色は天授庵ならではです。
日中は庭園を歩きながらの紅葉狩りですが、夜間拝観では建物の中から庭園を鑑賞できます。
ライトアップされた枯山水庭園の紅葉は、赤色がより鮮やかに見えます。
月が出ている夜だと、さらに秋の風情を感じられますよ。
なお、天授庵の拝観料は500円です。
ライトアップは実施されない年もあります。
ちなみに南禅寺では、他にも南禅院の庭園を見ることができ、こちらの紅葉も人気です。
日向大神宮
天授庵を見た後は、地下鉄蹴上駅に戻ります。
そして、駅を通り過ぎて3分ほど歩くと鳥居が見えてくるので、それをくぐって山の中に入っていきましょう。
鳥居から歩くこと約8分で、日向大神宮の石段下に到着します。
ちなみに南禅院から琵琶湖疏水沿いを歩いても日向大神宮に行けますよ。
日向大神宮は、穴場の紅葉名所です。
多くの観光客や旅行者の方が、蹴上駅から南禅寺に向かいますが、日向大神宮はその存在を知っている人が少ないため、いつ参拝しても、ほとんど人がいません。
境内は伊勢神宮を小さくしたような感じで、木でできた鳥居、内宮(ないく)や外宮(げく)といった建物が古の神社らしい風情を漂わせ、真っ赤なモミジとよく似合います。

日向大神宮
境内が山の上にあるため、日中の日当たりが良く、夜間は冷えやすいため、透明感のあるモミジを見ることができます。
ただ、年によっては、色づきが悪いこともあり、鮮やかに紅葉しないことがあります。
最も美しく感じられるのが、内宮から南向きに眺める紅葉です。
逆光となるため、モミジが日差しを透過し輝くような赤色に見え、少々くすんだ赤色のモミジでも鮮やかに見えます。
日向大神宮は、騒がしくない紅葉狩りをしたい方には、絶好の紅葉名所と満足できるのではないでしょうか。
なお、拝観料などは必要ありません。
- 紅葉の見ごろが続く日向大神宮・2023年
- 紅葉し始めの日向大神宮・2022年
- 日向大神宮で見ごろに向かう紅葉・2021年
- 紅葉し始めた日向大神宮・2019年
- 日向大神宮の紅葉・2015年
- 蹴上で密かに紅葉を観賞できる日向大神宮
南禅寺、天授庵、日向大神宮の3ヶ所を廻るには2時間ほどかかります。
南禅寺で三門に上ったり、方丈庭園も鑑賞すると3時間程度は必要でしょう。
日向大神宮から先に訪れると10分くらい節約できますよ。
また、南禅寺の近くにはお食事できるお店がいくつもありますが、値段はお高めです。
昼食にあまりお金をかけたくない方は、京都駅で食事を済ませるのが得策です。