7月15日に青龍神水宵宮祇園大茶会の様子を見た後、四条烏丸に前祭(さきまつり)の宵山を見に行きました。
前祭の宵山期間は14日から16日まで。
15日と16日は四条河原町から四条堀川付近までが歩行者天国になり、祇園祭の宵山を見ようと訪れる人で賑わいます。
夜に前祭の宵山を見に行くのは久しぶり。
保昌山
前祭の宵山は、地下鉄の四条駅、または阪急電車の烏丸駅で下車するのが便利です。
地上に上がれば、視界にいくつもの駒形提灯が灯った山鉾が現れます。
今回は、祇園から四条通を西に歩き、四条烏丸を目指す。
時刻は午後7時15分頃。
四条木屋町では、大道芸人がけん玉の芸を披露し、観覧者から拍手が上がる。
マジックアワーの薄紫色の光線に照らされた車道を、我が物顔に歩く人の群れに混ざると、お祭り気分が高まってきますね。

夕暮れ時の四条通
四条烏丸近くの長刀鉾(たぎなたほこ)が見えてきたところで左折。
今回は、四条通より南の山鉾を見て廻ります。
東洞院通を南下し、高辻通との交差点までやって来ると、保昌山(ほうしょうやま)の駒形提灯が見えてきました。

遠くに見える保昌山
保昌山は、山鉾が並ぶ一帯から南東に離れた場所にぽつんと立つので人が少ないだろうと予想したのですが、意外と見に来る人が多い。
時刻は午後7時30分頃。
暗くなった街を保昌山の駒形提灯に明かりが灯る。

保昌山の駒形提灯
山の上には、まだ御神体は乗っておらず、奥の会所の2階まで見晴らしが良い。

横から見た保昌山
保昌山は、平井保昌(ひらいやすまさ)が和泉式部のために紫宸殿(ししんでん)の紅梅を手折ってくる姿を表す縁結びが人気の山。
懸装品も、まだ取り付けられておらず、駒形提灯が眩しく光るだけでした。
会所の中は人が多かったので、御神体を拝むのは断念。
保昌山は比較的空いていたとはいえ、やはり、前祭の宵山は後祭のそれより人が多い。
白楽天山
保昌山から、烏丸通を西に渡ります。
ここから西の油小路通まで、順番に山鉾を見て歩きます。
高辻通から室町通を北に進み、仏光寺通を過ぎると白楽天山(はくらくてんやま)の会所に到着します。

白楽天山の会所
こちらの会所も人がいっぱいで、中に入るのはやめておきました。
白く光る提灯が涼し気。

提灯
白楽天山も、御神体は乗っていませんでした。
懸装品もまだ取り付けられていません。

白楽天山の駒形提灯
駒形提灯だけだと、どれも同じに見える。
白楽天山は、唐の詩人白楽天と道林禅師の問答場面を表しています。
白楽天が仏法の大意を問うと、禅師は「悪いことをせず、善いことをすること」と答える。
「そんなことは3歳の子供でも知っている」と言い返す白楽天に「80歳になった翁でも行い難い」と説いたところ、禅師の徳の高さに感銘を受けたという。
前懸は、5枚に切り分けたベルギー製のタペストリーの1枚ですが、これも宵山では見られませんでした。
白楽天山の北には、鶏鉾(にわとりほこ)。

鶏鉾
鶏鉾も見ていこうと思ったものの、30メートルほど手前で身動きが取れなくなったので引き返すことに。
四条通に近づくと、人が増え始めるので、北に向かうのはよそう。
岩戸山
仏光寺通に戻り、西に少し歩いて新町通を南へ。
遠くに岩戸山が見えてきました。

岩戸山
岩戸山は、担ぎ上げる舁山(かきやま)ではなく、大きな車輪をつけて引っ張る曳山(ひきやま)。
もともとは、他の舁山と同じような形だったのが、鉾のようにかっこ良くするため改造を重ね、屋根や車輪などを付けて現在の形になったそうです。
岩戸山にやって来た時は、ちょうど、山に上った囃子方が祇園囃子を演奏しているところでした。
これぞ、京都の夏の夜の風情。

岩戸山の側面
囃子方の上に取り付けられた天水引(てんみずひき)は「緋羅紗地鳳凰丸」刺繍、下に取り付けられた下水引(したみずひき)は「金地鳳凰瑞華彩雲岩波文」綴錦で、現代では大変難しい刺繍の技法を駆使したものだとか。
宵山では、各山鉾で粽の授与も行われており、岩戸山でも、子どもたちが「粽どうですか?」と声を出しながら粽を売っていましたよ。

岩戸山の粽売り場
祇園囃子とともに子供たちの粽を売る声も、耳を楽しませてくれます。