高山寺の石水院から眺める紅葉・2018年

11月中旬に京都市右京区の神護寺に紅葉を見に行った後、北に約30分歩いて高山寺を訪れました。

高山寺は、境内が森林の中にある自然豊かなお寺で、世界遺産にも登録されています。

京都に紅葉の名所は数あれど、高山寺と似た景色の紅葉を見ることができるところは他に見当たりません。

そのため、京都らしくないとも言えますが、ちょっと変わった紅葉狩りをしたい方にはおすすめの紅葉の名所です。

倒木だらけの境内

高山寺は、JRバスの「栂ノ尾(とがのお)」のバス停からすぐの場所にあります。

表参道にやって来ました。

まだ青葉が目立つ状況ですね。

表参道

表参道

高山寺は、紅葉の時期だけ入山料が必要になり、表参道の先に受付があります。

しかし、この日は受付がなく無料で境内に入れました。

境内に入ると、どこも倒木だらけで通行止め。

倒木

倒木

そう言えば、9月の台風の影響で高山寺は、多くの木が倒れたとニュースで言っていたのを思い出しました。

だから、入山料がいらなかったんですね。

石水院を拝観

高山寺は、金堂や開山堂にはお参りすることができませんでした。

でも、国宝に指定されている石水院の拝観は、いつもどおりに行われていたので中に入ることに。

石水院の拝観料は800円です。

玄関で拝観料を納め、書院の廊下を進み石水院に向かいます。

石水院は、鎌倉時代に明恵(みょうえ)上人が後鳥羽上皇から学問所として賜った建物です。

建物の西側は、廂(ひさし)の間と呼ばれています。

石水院の廂の間から見る紅葉

石水院の廂の間から見る紅葉

廂の間の窓から見る紅葉は風情がありますね。

中央にいるのは、善財童子(ぜんざいどうじ)です。

善財童子と紅葉

善財童子と紅葉

明恵上人は、善財童子を敬愛していたとのこと。

まるで、善財童子も西側の窓から紅葉を眺めているようであります。

高山寺の紅葉は、全体的に赤褐色です。

西側の紅葉

西側の紅葉

真っ赤なモミジは、ほとんどありませんが、山の奥にひっそりと建つお寺には、このようなしっとりとした深みのある色のモミジが似合います。

下にはコケが敷かれ、灯籠が立っています。

灯籠と紅葉

灯籠と紅葉

この紅葉風景も、どことなく侘しさを感じます。

石水院の南縁にやって来ました。

南縁から見る紅葉

南縁から見る紅葉

木々が多い高山寺の境内ですが、南縁からは遠くの山々を眺めることができます。

石水院から眺める紅葉

石水院から眺める紅葉

部屋の奥からは、柱や蔀戸(しとみど)を額縁に見立てて紅葉を観賞できます。

紅葉越しに見える山

紅葉越しに見える山

石水院の室内には、鳥獣人物戯画絵巻の複製が展示されていますよ。

動物たちが、人間のように動いている姿を見ていると楽しい気分になります。

また、明恵上人が愛玩していた子犬の像も見ることができます。

この子犬の像は、仏師の湛慶作と伝わっています。

石水院に入る時にいただいた拝観案内には、高山寺に「こうんじ」と振り仮名が打ってありました。

以前は、ガイドブックなどに「こうんじ」と書かれており、私もそのように読んでいました。

お寺の拝観案内に「こうんじ」と記載されているので、そう読むのが正しいのでしょうね。

そう言えば、左京区の貴船神社も、以前はガイドブックなどで「きねじんじゃ」と表記されていましたが、貴船神社では「きねじんじゃ」と発音しています。

石水院の東側の紅葉。

東側の紅葉

東側の紅葉

こちらは、割と赤色のモミジが多めですね。

石水院の北側の書院と一緒に見る紅葉。

書院と紅葉

書院と紅葉

書院には茶席が用意されており、抹茶をいただくこともできますよ。

高山寺の石水院からは、自然の景色しか目に入りません。

近代的な建物は一切見えず、都会暮らしの人にとっては貴重な時間を過ごせることでしょう。

この後は、遺香庵を拝観します。

なお、高山寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

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