樹形が様々な京都三名松

京都には、京都三大祭のように「三大~」といったものがいくつもあります。

当ブログでも過去に京の三大門国宝三唐門洛陽三閣などを紹介してきました。

今回の記事も「三大~」シリーズとして、京都三名松を紹介します。

京都三名松は、もちろん3本の立派な松のことで、金閣寺、善峯寺、宝泉院に植えられています。

金閣寺の陸舟の松

まずは金閣寺に植えられている松から。

形が舟のようなので、陸舟(りくしゅう)の松と呼ばれています。

陸舟の松

陸舟の松

この松は、室町幕府3代将軍の足利義満遺愛の盆栽を移し、帆掛け舟のように仕立てたと伝えられています。

樹齢は約600年。

盆栽と聞くと、鉢植えに植えられた小さな松を想像してしまいますが、600年も経つとこれだけ大きく成長するんですね。

なお、陸舟は「おかふね」とも読むそうです。

善峯寺の遊龍の松

2つ目は、京都市西京区の善峯寺に植えられている遊龍の松です。

遊龍の松

遊龍の松

地上を這うように横にのびていく松の姿は、まるで龍のようです。

遊龍の松という名は、安政4年(1857年)に花山院家厚が付けたものです。

もともと遊龍の松は、54メートルの長さがありましたが、平成6年(1994年)に松くい虫の被害に遭い、15メートルほど切っています。

切ったとは言え、その当時で40メートルも残っていたというのがすごいですね。

善峯寺の拝観案内に「日本一の松」と書かれていたので、遊龍の松が日本で一番長いのでしょうね。

ちなみに東京都江戸川区の善養寺の影向(ようごう)の松は、繁茂面積が日本一と言われています。

  • 善養寺(影向の松) 江戸川区ホームページ 左記ページは削除されています。

遊龍の松の樹齢は600年で、国の天然記念物になっています。

宝泉院の五葉松

最後は、京都市左京区の大原にある宝泉院の五葉松です。

五葉松

五葉松

宝泉院の五葉松は、樹高11メートル、南北11.5メートル、東西14メートルの扇形の松です。

幹は3本に分かれていて、中央が一番太くなっています。

上の写真は、門を入ってすぐの場所から見たものです。

この写真だと扇形に見えませんが、額縁庭園から見ると、確かに扇形になっています。

なお、宝泉院の五葉松は、京都市の天然記念物に登録されています。

1日で3ヶ所に訪れるのは困難

以上が、京都三名松です。

金閣寺、善峯寺、宝泉院は、かなり離れた場所に建っているので、1日で訪れるのは難しいでしょうね。

金閣寺は、京都駅から市バスを使えば30分ほどで行けますが、善峯寺と宝泉院は、そんなに短時間で行くことはできません。

特に善峯寺は、JR向日町駅から阪急バスが1時間に1本しか運行していないので、運が悪いと長時間待たされることになります。

京都三名松を見に行くなら、日を変えて1ヶ所ずつ訪れるのが良いですよ。