智積院の青葉まつりで名勝庭園を鑑賞した・2026年

6月15日に京都市東山区の智積院(ちしゃくいん)に青葉まつりを見に行きました。

金堂裏のアジサイを見た後は、境内の北側に建つ講堂と大書院へ。

青葉まつりの日は、様々な行事が行われますが、普段は拝観料が必要な講堂と大書院にも無料で入れ、名勝庭園を鑑賞できます。

築山と石組みが力強い名勝庭園

拝観受付を過ぎて門をくぐると、正面に大きな講堂が建っています。

東側から講堂の北側に回ると大書院があるので、ここで靴を脱ぎ室内に入ります。

大書院の東側の部屋には、金色の背景が豪華絢爛な襖絵があり、座って眺めていると桃山時代の大名にでもなった気分にさせてくれる。

襖絵

襖絵

左には、斜めになったカエデの巨木が描かれ、赤色や緑色の葉が散らされ、初夏なのか秋なのか季節を読み取るのが難しい。

他に描かれた花から察するに初夏なのかなと思うも確信は持てません。

講堂と大書院の東側には、南北に長い池泉式の庭園があり、これが国の名勝に指定された庭園です。

利休好みの庭とも呼ばれています。

名勝庭園

名勝庭園

手前に配された池は、奥の築山を映し出し、庭全体が緑色。

築山には球形に刈り込まれたサツキがたくさん植わっているのですが、すでに花はほとんどなく、咲いているのを確認できたのは1株だけ。

縁側近くに置かれた手水鉢には、アジサイの花が溢れんばかりに飾られ、青い色調が梅雨らしさを感じさせます。

アジサイ手水と石灯籠

アジサイ手水と石灯籠

縁側に空きができたので坐して庭園を鑑賞。

池と石組み

池と石組み

築山の北側は、池から山に登るように巨石が置かれ、力強さを感じる。

智積院の名勝庭園は、中国の廬山をかたどったもので、延宝2年(1674年)に完成したものと考えられています。

これまで何度も修理が行われてますが、寛政11年(1799年)に描かれた『都林泉名勝図絵』と比較しても、その景観に大きな違いがないそうです。

したがって、目の前に広がる風景は、江戸時代に見られたものと大差なく、300年前の人々と同じようにその趣を楽しめるわけですね。

さすがに青葉まつりの日は、庭園を鑑賞する人が多く、立ち上がったかと思うとすぐに他の人が着座し、縁側は常に満員。

長居は迷惑なので、10分も見ずに庭園前の部屋から出ました。

大書院と講堂を歩く

庭園を見た後は、順路に従い、大書院と講堂内を歩きます。

2つの建物の間には、波紋が作られた白砂の庭が日射しをはね返し幾分眩しい。

中庭

中庭

中央にぽつんと置かれた大きめの石を囲む波紋は、まるで池に石を投げ入れたかのように広がって見える。

人は多いものの、じっと見ていると心が次第に無音になっていきます。

大書院の西側にある大玄関正面の使者の間には、大正元年(1912年)に67歳の月樵(げっしょう)道人が描いた布袋唐子嬉戯(ほていからこきぎ)の図が展示されています。

布袋唐子嬉戯の図

布袋唐子嬉戯の図

写真だとわかりにくいですが、大きな袋を背負った布袋さまの周りに口を大きく開けて笑う子供たちが走り寄っている姿が描かれています。

説明書には、「子供のにこやかな笑みを持った姿は、平和のしるしである」と書かれており、確かに見ているだけで心を穏やかにしてくれる絵です。

建物の隙間には、先ほど見た中庭からつながった小さな庭も。

小さな庭

小さな庭

細長く並べられた石が船のようにも山のようにも見える。

説明がないので、その意図は不明。

大書院から講堂に入ると北側の部屋に「浄」という作品名の襖絵が展示されていました。

浄

左側には淡い桃色の枝垂れ桜、正面には大きな葉に混ざって咲く白色のスイレン。

春が終わり夏に向かう今の時期にぴったりの作品ですね。

隣の部屋には、「百雀図」という作品名の襖絵。

百雀図

百雀図

右側にススキに向かって飛んでくる雀の大群が描かれています。

そして、左側には池で泳ぐカモの親子。

スズメの大群は、今にもピーチクパーチクと鳴き声が聞こえてきそうですが、カモの親子はのんびり落ち着いた印象を与えます。

どちらの襖絵も、後藤順一さんの作品です。

講堂の西側は、様々な種類の木々が植栽され、梅雨時の青々とした姿を見せていました。

西側の庭

西側の庭

地面はコケが生えているように見えますが、土の面積が広く、全体的に茶色。

京都はすでに梅雨入りしていますが、意外と雨の日が少なく、コケの育ちが良くないのかもしれません。

講堂の南側にも部屋がいくつかあり、水墨画の襖絵が展示されています。

こちらは写真撮影禁止なので写真はありませんが、襖の取っ手を活かした目玉が森林の中で誰かに見られているように思わせる作品で、なかなか興味深いです。

また、中央の部屋では、ちょうど雅楽の演奏が行わており、室内は満員御礼状態でした。

大書院の玄関に戻り、靴を履いて外に出ます。

時刻は午後12時20分頃だったので、約2時間30分、智積院にいたことになります。

これだけ長い時間、同じお寺にいることはあまりないので、帰りは心身とも充実感で満たされていましたよ。

青葉まつりの日は、お堂めぐりも行われており、5つのお堂で朱印を集めると身代わり札をいただけます。

今回はお堂めぐりはしませんでしたが、青葉まつりの日に智積院に参拝した際は体験しておきたいですね。

他にキッチンカーやまんだら市も出て、この日の智積院は大変賑わっていました。

各催しは、午後3時から4時まで行われているので、青葉まつりは1日楽しめます。

以前は、宝物館も無料で入れたのですが、今年は普段通り有料でした。

来年以降、6月15日に都合がつく方は、智積院に青葉まつりを見に行ってはいかがでしょうか。

なお、智積院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

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