晩秋の光雲寺

京都市左京区の哲学の道の近くに光雲寺が建っています。

普段、光雲寺は、非公開なのですが、秋の特別公開が行われるということで、紅葉狩りを兼ねて拝観してきました。

霊芝山を借景とした庭園

光雲寺は、弘安3年(1280年)に大明が創建したのが始まりです。

江戸時代に後水尾天皇の中宮となった東福門院和子(とうふくもんいんまさこ)が菩提寺としたことでも知られています。

ちなみに東福門院は、徳川秀忠と江(ごう)との間に生まれました。

光雲寺の拝観料は600円。

門の入口で拝観料を納め境内へ。

仏殿の前には、見ごろを迎えたモミジ。

仏殿とモミジ

仏殿とモミジ

玄関で靴を脱いで建物内に入ります。

中には、東福門院ゆかりの品など、興味深い宝物が展示されています。

彼女の肖像画や直筆の過去帳なんかもありました。

建物からは、池泉庭園を鑑賞することができます。

カエデだけでなく、様々な葉が紅葉していました。

庭園

庭園

解説員の方の話によると、池泉庭園は、江戸時代からあり、昭和2年(1927年)に第7代小川治兵衛が改修したものだそうです。

池の周りには、石や木があり、地面は緑色の苔が敷かれています。

客殿の近くのカエデが、真っ赤に色付いていました。

客殿

客殿

客殿に移動して、再び庭園を鑑賞。

この庭園は、霊芝山(れいしざん)を借景としています。

客殿から眺める霊芝山は、非常に雄大に見えましたが、写真になると迫力が出ませんね。

左に写っている建物は、宝物が展示されている方丈です。

霊芝山を借景としている

霊芝山を借景としている

方丈の東側には、煙突を切ったような石が置かれています。

これは瑪瑙手水鉢(めのうちょうずばち)というもので、加藤清正が朝鮮出兵の際に持ち帰ってきたものです。

瑪瑙手水鉢

瑪瑙手水鉢

後に徳川家の手に渡り、東福門院が光雲寺に寄進しました。

客殿の前にある一文字手水鉢も加藤清正が朝鮮から持ち帰ったものだそうです。

一文字手水鉢

一文字手水鉢

光雲寺の庭園は、カエデがそれほど多くないので、紅葉を目的にして訪れると期待外れになってしまうかもしれません。

しかし、ナンテンや千両、万両などがあるので、紅葉だけでなく、秋から冬にかけて見ることができる植物をバランスよく楽しめます。

ピンク色のサザンカの花もきれいに咲いていました。

サザンカ

サザンカ

靴を履き、建物から出て、入口にある石庭を鑑賞。

石庭

石庭

鐘楼付近のオレンジ色のカエデは、この記事の最初の写真に写っているのと同じカエデです。

私が光雲寺に訪れた時は、拝観者の方が少なかったので、じっくりと庭園を鑑賞することができました。

光雲寺をご存知の方が少ないんでしょうね。

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