5月上旬。
京都府八幡市の背割堤(せわりてい)を訪れました。
1km以上に渡り桜並木が続く背割堤は4月の桜の季節には大勢の旅行者や観光客で賑わいます。
満開の桜並木が1年で最も美しいのは言うまでもありません。
でも、桜が散った後の初夏の背割堤もなかなか良い。
緑一色となった桜並木をそよ風が吹く堤防を歩きながら見ていると、心穏やかになり、忙しない日常から解放してくれます。
初夏の草花も見逃せない
背割堤には、京阪電車の石清水八幡宮駅から北に約10分歩くと到着します。
すかっと晴れた日に背割堤を訪れたかったのですが、この日は曇り空。
そのため、爽快感はなく、入り口の桜の緑がしっとりとした趣。

入り口
それでも、悪い景色ではない。
むしろ、日射しがない分、葉が白く光らなくて良い。
入り口では、終わりかけのツツジの隣で、ナヨクサフジが紫色の筒状の花を無数にぶら下げる。

ナヨクサフジ
つる性のため、葉が生い茂って見えますな。
ここだけ未開のジャングル感が漂っている。
堤防上を西に向かって出発。
1ヶ月前は薄紅色のトンネルだったのが、今は真緑の屋根が頭上を覆う。

新緑の桜並木
堤防の両脇の斜面では、草花が何種類も咲き、初夏らしい芝生の景色に。
紫色のとげとげとした雌しべが数えきれないほど伸び、全体的に球体に見えるノアザミ。

ノアザミ
親指の爪くらいの大きさのヒマワリ型の花はハルジオン。

ハルジオン
この時期は、道端でもよく出会います。
タンポポもたくさん咲き、中には綿毛となっているものも。

タンポポの綿毛
いつ風が吹いても飛んでいけるよう準備万端。
桜並木の新緑をじっくり味わう
堤防をさらに西へ。
時々、木々の間が広く取られたところがあり、南を流れる木津川が目に入ります。

木津川と堤防
やっぱり、曇っていると川の流れに爽やかさがない。
背割堤を訪れるときは、晴天の日を選びたい。
桜に混ざってハナミズキが白色の花を咲かせ見ごろを迎えていました。

ハナミズキ
今年の京都はハナミズキの開花が早く、4月中にほとんどの花を落としていたものが目立ちましたが、背割堤は例年通りの開花だった模様。
白色の花は葉と混ざると黄緑色に見え、新緑に溶け込んでしまいます。
同じハナミズキを植えるなら赤色の花を咲かす品種が良かったのでは。
どんどん歩いていく堤防。
奥に行けば行くほど、緑が深まるように感じるのが不思議。

緑の中を歩く
少し歩をゆるめて、新緑の桜並木をじっくりと味わう。
なんとなく鼻がつんとする匂いがしますが、空気は新鮮。
ここに来ると、日常的に嗅ぐ排気ガスや生活臭が一切ありません。
堤防から降りると斜面にタンポポが群生し、黄色い花が緑の堤防にちょっとした抑揚をつける。

群生するタンポポ
とはいえ、遠目だと草が優勢でタンポポは無視されてしまいそうなほど少なく見えます。
所々にノアザミも混ざっていますが、こちらはもっと目立ちません。
堤防の下には、誰もいないテーブル。

テーブルと桜並木
ここはバーベキュー禁止ですが、背割堤内ではバーベキューができる場所が解放されていますよ。
ゴールデンウィークに入っていることから、この日は10組くらいの家族が見られました。
時間は正午頃だったためか、網で焼かれた肉がタレとともに川に向けて香ばしい匂いを放ち、それに食欲をそそられる。
入り口付近に戻って来ると、木津川のほとりで密集する菜の花が、まだ黄色い花を咲かせていました。

菜の花と宇治川
この景色も、晴れている時に見たかったですね。
晴天なら青くきらめく木津川が、この日はよどんだ灰色。
それでも、元気に咲く菜の花が川辺を明るく演出し、心が沈むことなく帰路につけましたよ。
初夏の背割堤は、桜並木が真緑となっていました。
この時期は人が少ないので、静かに余暇を過ごしたい方におすすめ。
グループで和気あいあいと楽しみたい方も、バーベキューをしに訪れると良いでしょう。
なお、背割堤の詳細については以下のページを参考にしてみてください。