7月17日。
京都では祇園祭前祭(さきまつり)の山鉾巡行が行われます。
23基の山と鉾が、四条烏丸付近から東に進み、河原町通を北上した後、御池通を西に進んでいきます。
ということで、私も御池通で山鉾巡行を見てきました。
太子山
御池通には、たくさんの観覧席が設置されています。
私は、河原町通と烏丸通の真ん中付近で山鉾巡行を見ることにしました。
すでに午前11時30分頃になっており、9基の山と鉾が過ぎた後でした。
10基目に登場したのは、太子山(たいしやま)です。
その昔、聖徳太子が四天王寺建立に際して良材を求めて山城国に入り、霊験によって得た大杉から六角堂を建立したと伝えられています。
太子山は、この縁起に由来しています。
山の上には真杉を立て、お守りと聖徳太子の念持仏である如意輪観音像を収めた厨子(ずし)を掛けています。
白い装束の御神体は、髪をみずらに結った孝養太子像の聖徳太子です。
太子山がゆっくりと西に進んでいきました。
伯牙山
11基目は、伯牙山(はくがやま)です。
琴の名人伯牙が自分の琴の理解者である鐘子期(しょうしき)の死を嘆き、琴の弦を絶ったという「知音(ちいん)」の故事に由来する山です。
琴破山(ことわりやま)とも呼ばれています。
御神体は、鉞(まさかり)を構えた伯牙です。
御神体の高さは、196.5cmもあるそうですよ。
芦刈山
12基目は、芦刈山(あしかりやま)です。
貧しさのために離別した夫婦。
妻は宮仕えをし、別れた夫を探したところ、落ちぶれて芦を売る翁となっていたという謡曲「芦刈」を題材とした山です。
御神体の旧装束は、桃山時代の「綾地締切蝶牡丹片身替小袖」で、山鉾最古の貴重なものなのだとか。
前懸には、迫力あるライオンが描かれていますよ。
月鉾
13基目に登場したのは、月鉾です。
とても高い鉾なので、上まで写真に収めるのが難しいです。
何と言っても、月鉾は、山鉾の中で最も重く高い鉾ですからね。
鉾頭には三日月、真木の天王座には月読命(つくよみのみこと)を祀っています。
さすがに遠目からでは、真木のどこに月読命が祀られているのかわかりません。
装飾品が豪華絢爛なのも月鉾の特徴です。
屋根裏には、円山応挙筆の「金地彩色草花図」が描かれていますが、巡行中は見ることができませんね。
月鉾は、その巨体をゆっくりと烏丸御池に向けて進んでいくのでした。
この後は、山伏山の登場です。