時代祭-明治維新時代・2022年

10月22日。

3年ぶりに時代祭の時代行列が京都市を練り歩きました。

久しぶりということもあり、行列が巡行する沿道には大勢の観覧者が押し寄せていました。

私は、京都御苑の南側の丸太町通で時代祭を見てきました。

時代祭の先頭

時代祭の行列は、12時に京都御所の建礼門を出発し、16時に平安神宮に到着します。

京都御苑の堺町御門から丸太町通に出た行列は、西に進み、烏丸通で南下していきます。

私は、堺町御門の少し西側の歩道から時代祭を観覧しました。

最寄り駅は、地下鉄の丸太町駅で、駅から東に5分ほど歩いた辺りです。

12時10分頃に時代祭の先頭が丸太町通に現れました。

先頭を2騎の騎馬が進みます。

先頭の騎馬

先頭の騎馬

その後からは、名誉奉行が続きます。

名誉奉行

名誉奉行

名誉奉行は、京都市会議長、京都府議会議長、京都市長、京都府知事などが勤めます。

そして、和装の女性たちが「1300年に向けて・いつも新しい古都」と記された横断幕を持って進みます。

和装の女性たち

和装の女性たち

和装の女性たちが通り過ぎると、時代祭の旗が登場します。

時代祭の旗

時代祭の旗

時代祭が行われる10月22日は、平安遷都が行われた日です。

平安遷都1100年を記念して明治28年(1895年)に平安神宮が創建され、それを京都市民が奉祝するために始まったのが時代祭です。

時代行列に使われる衣装は、厳密な時代考証を元に作製された本物であり、動く歴史風俗絵巻として内外に披露しています。

総奉行の後は、明治新時代の行列の登場です。

総奉行

総奉行

明治維新時代

明治維新時代は、維新勤王隊列と維新志士列で構成されています。

維新勤王隊列

最初に登場するのは維新勤王隊列です。

鳥羽伏見の戦いが終わった後も、東北諸藩は新政府に抵抗し続けていました。

それを鎮圧するために官軍に加わったのが、北桑田郡山国村(現在の京都市右京区京北町)の山国隊でした。

維新勤王隊列は、その山国隊を再現したものです。

先頭近くを進む2騎は、御使番です。

御使番

御使番

その後ろからは、楽長を前にして、笛と太鼓を演奏する隊士たちが進みます。

笛を吹く維新勤王隊列

笛を吹く維新勤王隊列

隊列の中央付近には、月と日の錦の御旗が立てられ、その前後を兵士たちが守るように歩いていきます。

兵士たち

兵士たち

中央より後方を隊長、参謀、指令長が騎馬で進み、さらに兵士が続きます。

維新志士列

維新勤王隊列の次は、維新志士列の登場です。

維新志士列は、孝明天皇100年祭を記念して昭和41年(1966年)に維新に活躍した志士たちを顕彰するために時代行列に加わりました。

先頭は、桂小五郎(木戸孝允)で、西郷吉之助(西郷隆盛)、坂本竜馬、中岡慎太郎、高杉晋作と進みます。

列の中央付近を歩いていくのは、七卿落ちの列です。

文久3年(1863年)の八月十八日の政変で、京都政界から追放された7人の公卿が都落ちし長州に向かう姿を再現したものです。

七卿落

七卿落

前を歩く2人の甲冑姿の武士は、兜をかぶっているのが真木和泉、兜をかぶっていないのが久坂玄瑞です。

そして、その後ろを三条実美(さんじょうさねとみ)、三条西季知(さんじょうにしすえとも)、東久世通禧(ひがしくぜみちとみ)、壬生基修(みぶもとおさ)、四条隆謌(しじょうたかうた)、錦小路頼徳(にしきこうじよりのり)、澤宣嘉(さわのぶよし)の7人の公卿が続きます。

三条実美は、後に新政府に加わり太政大臣となり、京都では梨木神社の祭神になっているので割と知名度が高いですが、他の6人はあまり知られていません。

七卿落ちの次は、天誅組の吉村寅太郎が進み、次いで、安政の大獄で捕らえられた頼三木樹三郎、梅田雲浜、橋本左内、吉田松陰が登場します。

こちらは、安政の大獄の犠牲者第1号の梅田雲浜です。

梅田雲浜

梅田雲浜

そして、吉田松陰。

吉田松陰

吉田松陰

吉田松陰は、明治維新を実現した長州藩士たちに大きな影響を与えていますね。

後方は、公卿たちが中心になります。

こちらは、近衛忠煕(このえただひろ)です。

近衛忠煕

近衛忠煕

薩摩藩との関係が深く、島津家の篤姫を養女とし、13代将軍の徳川家定に嫁がせています。

その後、戊午(ぼご)の密勅に関係したことから、安政の大獄で失脚しています。

猿ヶ辻の変で暗殺された姉小路公知(あねがこうじきんとも)、三条実美の父で今天神と称された三条実万(さんじょうさねつむ)、明治天皇の外祖父の中山忠能(なかやまただやす)が進みます。

中山忠能

中山忠能

そして、一番最後に生野の変で捕らえられた平野国臣(ひらのくにおみ)が登場し、維新志士列は終わります。

この後は、江戸時代の行列が続きます。

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