3月下旬に京都市伏見区の醍醐寺に参拝しました。
霊宝館の桜を見た後は、三宝院へ。
醍醐寺は、境内全体に多くの桜が植えられていますが、この三宝院エリアの桜は特に人気がありますね。
満開の土牛の桜
三宝院の受付の門の前にやってきました。
多くの旅行者や観光客の方が、続々と中に入っていきます。
門をくぐった右側には、クローン桜が植えられています。
クローン桜は、平成17年(2005年)3月25日に住友林業株式会社と住友林業緑化株式会社が植えたものです。
木のそばに「生育祈願記念植樹」と書かれていますね。
クローン桜は、その名のとおり、ある桜のコピーです。
コピーの元となった桜は、三宝院の大玄関近くに植えられている土牛(とぎゅう)の桜と呼ばれる立派な枝垂れ桜です。
その土牛の桜が、ちょうど満開となっていました。
土牛の桜の前には、人がいっぱい。
画家の奥村土牛が、10年かけて描いた「醍醐」は、この醍醐寺の枝垂れ桜です。
ゆえに土牛の桜と呼ばれるようになったんですね。
奥村土牛は、1889年生まれで、亡くなったのは1990年です。
なので、三宝院の大玄関前の枝垂れ桜が、土牛の桜と呼ばれるようになったのは数十年前からとなります。
以前は、なんと呼ばれていたのでしょうか。
三宝院の中に入ります。
以前は写真撮影禁止だった三宝院庭園ですが、現在は写真撮影が許可されています。
三宝院庭園の桜は、下の写真に写っている八重紅枝垂れ桜だけでした。
まだ3月なのにほぼ見ごろとなっていますよ。
三宝院は、永久3年(1115年)に創建されましたが、現在の三宝院は慶長3年(1598年)に整備されました。
整備したのは豊臣秀吉で、この時、醍醐の花見が催されました。
醍醐寺が、桜の名所として有名になったのは、豊臣秀吉のおかげなんですね。
憲深林苑の桜も見ごろ
三宝院を拝観した後は、その南にある憲深林苑(けんじんりんえん)へ。
憲深林苑では、紅梅がまだ花を咲かせていましたが、そろそろ終わりが近づいているようです。
憲深林苑にやってきました。
ここの桜も見ごろですね。
枝垂れ桜を見上げます。
醍醐寺の枝垂れ桜は、巨木が多く、とても見ごたえがあります。
憲深林苑の南側からは、先ほど見た土牛の桜も見えますよ。
こうやって見上げると、本当に立派な枝垂れ桜だとわかりますね。
憲深林苑では、お弁当を食べたり、お茶やコーヒーを飲むこともできますよ。
緋毛氈が敷かれた床几台に腰かけて眺める桜もきれいなんでしょうね。
紅色の花を咲かせている桜の品種は何でしょうか。
河津桜ではなさそうですし、陽光桜とも違っているようです。
それなら、カンヒザクラかなとも思うのですが、これも違うような気がしますね。
ということで、帰宅してネットで検索してみると、醍醐彼岸桜という河津桜だとわかりました。
それにしても、この醍醐彼岸桜も立派ですね。
憲深林苑全体をとても華やかにしています。
再び三宝院の大玄関近くに戻ってきました。
京つけもの屋さんの向こうで、クローン桜が日差しを受けて輝いていましたよ。
この後は、伽藍の桜を見に行きます。