自動車、鉄道、飛行機、船と現代では、様々な交通手段があります。
こういった交通手段があるおかげで、私たちは便利な生活をすることができています。
しかし、その反面、これらの交通手段が関わる事故も起こっています。
普段から事故に遭遇しないように注意しておくことは大切なことです。しかし、日常生活の中で事故に遭うかもしれないということを意識する機会は少ないのではないでしょうか。
なので、ちょっとでも事故に遭わないような意識を持つため、旅行前や旅行中に交通安全の祈願をしたり、定期的にそういったご利益を授けてくれる神社やお寺にお参りしておくのがおすすめです。
そこで、今回の記事では、交通、旅行、航海、航空安全のご利益がある9つの寺社を紹介します。
交通安全
交通安全のご利益がある神社とお寺を5つ紹介します。
1.交通神社
交通安全と言えば、京都市左京区に建つ交通神社が有名です。
平安時代に西天王社として創建され、大正時代に須賀神社と改称された後、昭和39年(1964年)に5柱の祭神のうち道案内の神さまである八衢比古神(やちまたひこのかみ)、八衢比売神(やちまたひめのかみ)、久那斗之神(くなとのかみ)だけを分離して祀るようになったのが交通神社です。
夫婦神である祭神は、外から侵入する邪悪なものを防ぐとされており、交通除災、交通旅行安全、旅館業守護の神さまとして崇敬されています。
交通神社という社名から、交通安全のご利益を大いに期待できそうですね。
シートベルトお守りや追突除けのステッカーも授かれますよ。
2.幸神社
京都市上京区の幸神社(さいのかみのやしろ)は、延暦年間(782-806年)に創建された歴史のある神社です。
幸神社は、縁結びのご利益で有名ですが、交通安全のご利益も授けてくれます。
祭神の猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)は、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が高天原(たかまがはら)から葦原中津国(あしはらのなかつくに)へ向かう際、八方に通じる道に立って道案内をした神さまとして知られていますね。
車でのお出かけの際は、安全に目的地に到着できるように祈願しておきましょう。
3.下鴨神社
左京区の下鴨神社も交通安全のご利益があります。
下鴨神社は、安産、縁結び、疫病退散などのご利益が有名ですが、交通安全のご利益についてはあまり知られていないようです。
本殿の西殿に祀られている祭神の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)は、神武東征の際、天照大神からつかわされ、熊野から大和に入る道案内役の八咫烏(やたがらす)に化した神と伝えられています。
正しい道に導いてくれそうな神さまですね。
世界遺産に登録されるような大きな神社なので、何をお願いしてもご利益を授かれそうです。
4.狸谷山不動院
狸谷山不動院は、平安京の東北の鬼門を守護するために不動尊を祀ったのが始まりです。
祀られているのは桓武天皇勅願の不動尊で、「狸谷のお不動さん」と呼ばれており、厄除けや交通安全のご利益があると伝えられています。
毎日、本堂と自動車祈祷殿で、御祈祷が行われているので、大いに交通安全のご利益が授かれそうです。
また、狸谷山不動院の交通安全ステッカーは、京都では有名です。写真は、「お守り研究会」というWEBサイトの狸谷山不動院 お守り・絵馬のページに掲載されていますので、ご覧になってください。
5.伏見稲荷大社
京都市伏見区の伏見稲荷大社も交通安全のご利益があります。
本殿の中社に祭神として祀らている佐多彦大神(さたひこのおおかみ)の別名は、猿田彦大神です。
先ほども紹介したとおり、猿田彦大神は、交通安全や道中安全の神さまとして崇められています。
伏見稲荷大社と言えば、商売繁盛ですが、ついでに交通安全も祈願しておくと良いでしょう。
交通安全のお守りを授かることもできますし、交通安全の祈祷や車のお祓いもしてもらえますから、新車を購入した時には伏見稲荷大社に参拝したいですね。
航海安全
交通安全に加えて、航海安全のご利益がある神社を2つ紹介します。
1.恵美須神社
京都市東山区の恵美須神社は、商売繁盛のご利益があることで有名ですが、交通安全、航海安全のご利益も授けてくれます。
平安時代末期、宋の国に渡っていた栄西が帰国の途中、海上で暴風雨に遭いました。
すると、海上に戎神が現れ船に祀ったところ、波が静まり難を逃れることができたそうです。
栄西は、帰国後、建仁寺の鎮守社として恵美須神社を創建しました。
こういった伝説が残っていると、大いに航海安全のご利益を期待できそうですね。
なお、恵美須神社は、都七福神めぐりのひとつでもあります。
2.貴船神社の船形石
貴船神社の奥宮も航海安全のご利益があります。
その昔、玉依姫(たまよりひめ)が、浪花の津に現れ、黄船に乗って淀川、鴨川、貴船川を遡り、当地に着いた時、その黄船を隠すために石を積んで囲んだと伝えられています。
積まれた石は、船形石(ふながたいわ)と呼ばれ、航海や旅行の時にその石を持っていくと、ご利益があるとされています。
絵馬の起源とも伝わる神社ですから、参拝した時に絵馬に願い事を書いて奉納すると大いにご利益を授かれそうですね。
旅行安全
旅行安全のご利益がある神社をひとつ紹介します。
鷺森神社
左京区の鷺森神社(さぎのもりじんじゃ)は、貞観年間(859-877年)に創建されました。
祭神として祀られているのは、素戔嗚尊(すさのおのみこと)です。
鷺森神社の由緒書には、旅行安全の他に家内安全、縁結び、諸願成就のご利益も記載されています。
航空安全
航空安全のご利益がある神社をひとつ紹介します。
飛行神社
飛行神社は、八幡市に建っています。
飛行神社は、ライト兄弟よりも早く飛行機の製作に取り掛かった二宮忠八が、航空事故の犠牲者の霊を弔うために大正4年(1915年)に創建しました。
二宮忠八は、自分よりも早くライト兄弟が飛行機を実用化したため製作を断念しますが、航空事故が増えたことから、その犠牲者の霊を慰めるとともに航空の安全と技術の発展を願い、自宅に祠を建て神社としました。
現在でも、航空関係者や旅行者の参拝が多いです。
航空安全のご利益を授けてくれる神社は珍しいですね。
飛行機に乗る前に参拝しておきたい神社です。
以上が、交通、旅行、航海、航空安全のご利益がある9つの寺社です。
京都旅行中の安全を祈願するためにお参りしてはいかがでしょうか。