京都市東山区の紅葉の名所として有名なのが東福寺です。
その東福寺の南に塔頭(たっちゅう)の光明院が建っています。
光明院には波心庭という庭園があり、東福寺と同じく秋には、きれいな紅葉を見ることができます。
苔の上のモミジ
光明院に訪れたのは、11月19日です。
最寄駅は、JRも京阪電車もともに東福寺駅です。
しかし、東福寺駅からだと、この時期はとても混むので、京阪電車の鳥羽街道駅から光明院に向かいました。
むしろ鳥羽街道駅の方が光明院には近いですし、何より道がまったく混んでいません。
光明院の入口に来ると、門の前のカエデが真っ赤に染まっていました。
このモミジを見ると、庭園も期待してしまいます。
でも、実は門の前のモミジは、夏に拝観した時も赤色でした。
そんなことは、すっかり忘れて門をくぐります。
参道の脇には小さな庭があり、そこのカエデは色付き始めたばかりでした。
拝観受付は玄関にあります。
靴を脱ぎ、拝観料300円を納めて建物内へ。
光明院は、庭園におりることはできません。
なので、鑑賞は建物内や縁側からとなります。
まずは、庭園の東奥にある建物から波心庭の全体を眺めることに。
波心庭は、昭和の作庭家である重森三玲(しげもりみれい)によって造られたものです。
ちなみに重森三玲は、東福寺やその塔頭にある庭園を数多く手掛けています。
光明院は、虹の苔寺とも呼ばれるように波心庭の苔がきれいです。
苔に囲まれるように中央に白砂が敷かれ、多くの石組が庭全体に置かれています。
目を庭から少し上に移すと、赤く染まり始めたカエデの葉が見えました。
どうやら訪れた時期が早すぎたようで、見ごろは、まだまだ先のようです。
それでも、庭園の南側のカエデは、半分近く紅葉していましたよ。
小高く盛り上がった苔の上に伸びた枝には、赤いモミジがびっしりと付いています。
まるで山の上に浮かぶ夕日を浴びた雲のよう。
このモミジを建物の脇から眺めると下の写真のようになります。
庭全体を眺めるよりも、こうやって部分的に見た方が色付き始めは良いかもしれませんね。
部分的に見ると言えば、室内から眺める庭園も忘れてはいけません。
特に円窓からの風景は、情緒がありますよ。
光明院は、団体での拝観はお断りしているようなので、少人数でお参りするようにしましょう。
光明院を拝観した後は、東福寺もちらっと覗いてきました。
紅葉は、まだ半分ほどしか進んでいないようで、日陰になっているところは、ほとんど青葉の状態でしたよ。