京都市北区には、大徳寺という大寺院があります。
広大な敷地を有していることから、時代劇のロケでもよく用いられています。
大徳寺の境内は、ただ敷地が広いというのではなく、2つの別院と22の塔頭(たっちゅう)が建っていて、いろいろと観るものが多いのが特徴です。
ただ、多くの塔頭は通常非公開となっているので、外観を眺めることしかできないのですが、中には拝観料を納めて見学できる塔頭もあります。
そこで、今回は大徳寺の主だった塔頭を紹介したいと思います。
拝観可能な塔頭
まず、拝観可能な塔頭を紹介していきたいと思います。
以前、大徳寺に訪れた時は、塔頭を拝観する時間がなかったので、今回は外観だけの紹介となります。
拝観料は、どこも400円程度です。
龍源院
龍源院は、大徳寺の総門を入って、すぐの場所にある勅使門の近くに建っています。
方丈の南、東、北に趣の異なる3つの庭があります。
東の石庭は、日本最小の石庭と言われています。
「賀茂街道から2」さんの 京洛逍遙(112)大徳寺「龍源院」の石庭の記事で、龍源院の庭園の写真が掲載されています。それぞれの庭について詳しく解説されていますね。
瑞峯院
瑞峯院は、龍源院の西に建つお寺で、後にキリシタン大名となる大友宗麟が建立しました。
瑞峯院の中には、3つの枯山水庭園があります。
中でも北庭にある閑眠庭は、7つの石で十字架を表現したものとなっています。
「京都人ブログ」さんの大徳寺塔頭・瑞峯院・・・枯山水庭園「独坐庭」の記事では、閑眠庭の他にいろいろな角度から撮影された独坐庭の写真が掲載されていますね。
2012年2月16日追記:上記ブログは閉鎖されています。
大仙院
大徳寺の北側、宗務本所の近くに建つのが大仙院です。
大仙院の庭園は、室町時代の枯山水を代表する庭園と言われており、国の史跡及び特別名勝に指定されています。
大仙院の写真は、「奈良 京都 ひろしま 名刹古刹 お寺巡り」さんの京都大徳寺大仙院のページをご覧ください。
高桐院
高桐院は、大徳寺の西側に位置するお寺です。
門をくぐって、左右を苔で囲んだ石の道を進み、拝観入口に行きます。
境内には、細川忠興とその妻・ガラシャの墓があります。
高桐院は、紅葉時期に訪れるのがおすすめなようで、「My Days」さんの京都の紅葉’09 大徳寺・高桐院の記事には、たくさんの紅葉の写真が掲載されています。
通常非公開の塔頭
次に紹介するのは、通常非公開の塔頭です。
拝観できないので、外観を眺めるだけですが、歴史的に興味深いものもありますので、簡単に紹介していきたいと思います。
黄梅院
黄梅院は、大徳寺の一番南に建つお寺です。
黄梅院は、後に毛利家の菩提寺となり、境内には千利休の作庭という直中庭や武野紹鷗好みの茶室・作夢軒などがあります。
芳春院
大徳寺の最北端に位置するのが芳春院です。
当院は、前田利家の妻・芳春院が建てた前田家の菩提寺です。
境内には、金閣、銀閣、西本願寺の飛雲閣とともに京都四閣とされる呑湖閣(どんこかく)があります。
興臨院
興臨院は、大徳寺のちょうど真ん中あたりに建っています。
興臨院の表門は、重要文化財で「興臨院の古門」として有名です。
真珠庵
真珠庵は、大徳寺の北東の角に建っています。
室町時代に作庭された東庭は、石組の配列から七五三の庭と呼ばれています。
三玄院
三玄院は、大徳寺の中心あたりに建っています。
三玄院の開山である春屋宗園(しゅんおくそうけん)には、多くの芸術家が参禅し、中でも小堀遠州、長谷川等伯などが有名です。
以上、簡単に大徳寺の塔頭を紹介してきました。
また大徳寺に訪れた時には、公開されているお寺に拝観し、このブログで紹介したいと思います。