京都市左京区の地下鉄三条京阪駅近くに檀王法林寺というお寺が建っています。
三条京阪駅付近はお店がたくさん建ち並んでいて、お寺がありそうな気配がないのですが、ビルとビルの間に目をやるとお寺の門が建っているのに気づきます。
それが檀王法林寺の門です。
踏まれる邪鬼
境内に入る門は、西と南にあります。
今回は西門から中に入ることに。
檀王法林寺は、蓮華蔵寺を鎌倉時代に悟真寺と改めたのが始まりです。
その後、戦国時代に廃絶しましたが、江戸時代初期に袋中上人が再興し、檀王法林寺と名を改めました。
まずは、本堂にお参り。
8月下旬に訪れたのですが、何やら本堂内で法要が行われていました。
境内には保育園もあり、子供たちのキャッキャという声が響き渡ります。
檀王法林寺で見ておきたいのが、本堂の前に立つ楼門です。
この楼門は、明治21年(1888年)に新築されたもので、その際、四天王像が門の前後に4体祀られました。
門をくぐると左右に四天王が立っています。
四天王は、増長天、持国天、広目天、多聞天です。
四天王像は、もとは大阪の興禅寺が所蔵していたものと伝えられており、楼門新築に伴って檀王法林寺が購入したそうです。
各像は、平安時代後期から南北朝時代に造られたものだとか。
四天王像は、重要な文化財ということもあって金網で囲まれています。
四天王像を見る際は、足元にも目をやってください。
増長天の足元には、仰向けになった邪鬼がいます。
邪鬼の体の上に増長天が乗っかっています。
持国天は、邪鬼の頭を右足で踏みつけています。
このような踏まれ方をすると邪鬼も悪さをできないでしょうね。
広目天に踏まれている邪鬼は、増長天に踏まれているものと同じく仰向けです。
完全に動かなくなっています。
多聞天に踏まれている邪鬼が最も悲惨で、頭を踏まれるだけでなく、さらに棒で突かれています。
この邪鬼は相当悪いことをしたのでしょうね。
楼門の多聞天を拝んだ後は、少しだけ境内を散策して、南門から外に出ました。
南門の前には、ピンク色のサルスベリが咲いていました。
サルスベリは夏の花の代表ですね。
京都では、鴨川沿いでも見かける花なので、夏に観光で訪れるとよく目にしますよ。
なお、檀王法林寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。