5月下旬に京都市東山区の清水寺にサツキを見に行った後、北西に約7分歩き、興正寺本廟(こうしょうじほんびょう)に参拝しました。
興正寺本廟は、興聖寺の親鸞聖人の廟所です。
旅行者や観光客が多い清水にありながら訪れる人が少なく、境内はいつも静か。
5月が終わりに近づく頃には、サツキが見ごろを迎えるのですが、それでも参拝者が増えることはありません。
緑に包まれた参道
興正寺本廟には、京阪電車の清水五条駅から北東に約20分歩くと到着します。
市バス停「清水道」からだと東に徒歩約10分です。
清水寺を出て、清水坂を下ります。
しかし、あまりの混雑でなかなか前に進まない。

大混雑の清水坂
坂を上ってくる人の方が多いので、その波に負けて清水寺に押し戻されそう。
以前から混んでいた清水坂ですが、年々、人口密度が高くなり、これじゃあ落ち着いてお土産を選ぶこともできないのでは。
人をかき分け、経書堂(きょうかくどう)を右に曲がり産寧坂(さんねいざか)へ。
両側を店に挟まれ窮屈になった石段にも人が殺到。
観光客の間をすり抜けるように下り、30メートルほど歩くと、右手に興正寺本廟の入り口が現れます。

参道の緑
参道わきは、初夏らしく青葉が茂る。
背中では、賑やかな声とともに何人も通過していくのですが、興正寺本廟に入る人は皆無に等しい。
参道を進んでいくと、木々が産寧坂のざわめきを吸引するかのように静けさが増す。
そして、庫裡(くり)を過ぎ、一段と緑が深まる石段を上ります。

石段と緑
左側の斜面には、ふたを開けたばかりの抹茶アイスのようなコケがこんもり。

みずみずしい苔
昨日の雨を吸ってか、黄緑色がみずみずしい。
本堂周囲のサツキ
参道を上り切ると視界が開け、奥には日本のお寺にしては近代的な造りの本堂が建っています。
その前に植わったサツキは、そろそろ花の盛りを迎えるところ。

本堂とサツキ
長方形に刈り込まれたサツキは、白色とオレンジ色の花を付けた珍しい品種。

白色とオレンジ色のサツキ
よく見ると、白色の花にオレンジ色の筋が入っていますね。
反対側の丸く刈り込まれたサツキは、桃色の花が表面を覆い、緑が優勢な境内でひときわ目立っていました。

びっしり花が咲くサツキ
本堂の南側に設けられた石畳みの両脇にも、腰の高さで丸く整えられたサツキがいくつも並び、参拝者を奥の本廟にいざなう。

石畳とサツキ
花より葉の方が目立つ状態でしたが、サツキの間を歩くと心地良い。
散水機のブオーっという音が耳障りではありましたけどね。
サツキの参道を過ぎ、石段を2回上った先に親鸞聖人の本廟が建っているのでお参り。

本廟
境内には人がいなかったものの、供えられた花を見ると、毎日、お参りに来る人がいるのがわかります。
興正寺本廟に入ってから、空が明るくなり、境内に日も射してきました。
先ほど見た石畳のサツキが、陽光を浴びて輝く。

サツキと鐘楼
奥の黒光りする鐘楼とサツキの組み合わせが、なんとも清々しい。
けたたましい散水機の音が、ちょっと残念だなと思いながら興正寺本廟を後にしました。
5月下旬の興正寺本廟は、ちらほらと参拝者がいるだけでした。
サツキは、場所に寄って咲き具合に差があり、早いものは満開に近い状態になっていました。
本堂南の石畳のサツキは、5月27日頃には全体の半分以上に花を咲かせているのではないでしょうか。