11月中旬。
京都市左京区の一乗寺に建つ詩仙堂に参拝しました。
詩仙堂は、初夏のサツキがきれいなことで有名ですが、秋の紅葉も美しいお寺です。
特に嘯月楼(しょうげつろう)と呼ばれる建物の中から眺める紅葉が見事で、11月になると多くの旅行者や観光客の方が、その紅葉風景を一目見ようと訪れます。
嘯月楼と詩仙の間から観賞する紅葉
叡山電車の一乗寺駅から東に歩くこと約10分。
緩やかな上り坂にひっそりと建つ小有洞(しょうゆうどう)の門の前にやって来ました。
これが詩仙堂の入り口です。
紅葉の時期は、入り口の近くに多くの人がいるので、すぐに気づきますが、観光シーズン以外の時期は小有洞の門に気づかず素通りしてしまいそうになります。
小有洞の門をくぐり参道へ。
参道もひっそりとしていて心落ち着きます。
建物の入り口近くに拝観受付がありますので、ここで拝観料500円を納め、靴を脱いで中に入ります。
まずは、本尊の馬郎婦観音(めろうふかんのん)にお参りです。
所願成就、学業成就にご利益があるということですから、受験勉強をされている方はしっかりとお願いしておきたいですね。
建物の奥に進み嘯月楼にやってきました。
すでに嘯月楼の中は人がいっぱいでした。
まだ紅葉は、見ごろに入ったばかりといった感じで、鮮やかな赤色のモミジだけでなく、緑色や深い赤色、黄色の葉も多く混ざっていました。
上の写真だと、縁側に人がいないので、空いているように見えます。
これは、参拝している方々が、柱や欄間を額縁のようにして庭園を鑑賞するため、あえて縁側近くに座っていないからです。
縁側に座って庭園を眺めてはいけないわけではありませんが、嘯月楼では、部屋の奥から見た方が趣のある紅葉を見れますよ。
サツキの刈込越しに見るモミジが、美しいです。
このような紅葉を見ることができるのは、詩仙堂ならではですね。
隣の詩仙の間から見る紅葉も味わい深いですよ。
センリョウも赤い実を付け、秋の深まりを感じます。
庭園の紅葉
詩仙堂は、建物内から庭園を鑑賞するだけでなく、庭園内を散策することもできます。
玄関で靴を履き、詩仙の間の前にやってきました。
そこから、石段を下りて振り返ると、モミジ越しに嘯月楼が見えます。
まだ、この辺りのカエデは、色づき始めの状況で、見ごろを迎えるのはもう少し後になりそうです。
庭園では、フジバカマが咲いていました。
フジバカマは10月の花という印象がありますから、紅葉と一緒に見ると不思議な感じがします。
庭園全体では、紅葉が見ごろに入ったと言って良さそうです。
まだ、青葉が目立つカエデもありますが、十分に紅葉を楽しめる色付きです。
残月軒の近くのカエデはオレンジ色に色付いていました。
このカエデが紅葉すると、透明感のある赤色になりそうですね。
庭園では、マンリョウも赤い実を付けていましたよ。
詩仙堂の紅葉は、11月20日以降に最も美しくなるのではないでしょうか。
私が訪れた日は、割と人が多かったですが、混雑するほどではありませんでした。
11月23日あたりは、多くの人が詩仙堂に訪れると思いますから、混雑が苦手な方は参拝する日をずらした方が良いでしょう。
この後は、圓光寺の紅葉を見に行きます。
なお、詩仙堂の詳細については以下のページを参考にしてみてください。