京都市左京区の一乗寺には、詩仙堂や圓光寺といった紅葉の名所があり、秋になると観光客の方で賑わいます。
同じ一乗寺にありながら、比較的訪れる方が少なめなのが、金福寺(こんぷくじ)です。
金福寺は、春のサツキが有名ですが、秋のモミジもきれいなので見ておきたいところです。
縁側から眺める紅葉
金福寺は、叡山電車の一乗寺駅から東に10分ほど歩くと到着します。
細い石段の先に入口の山門があります。
初めて訪れた時は、民家と勘違いしたほどで、周囲の景色に溶け込んでいます。
生垣越しに真っ赤に染まった木が見えます。
もうすっかり見ごろを迎えているようですね。
山門をくぐり受付で拝観料400円を納めて庭園へと進みます。
建物内には、金福寺とゆかりのある与謝蕪村や村山たかに関係する寺宝が展示されています。
そして、建物の奥に本尊が祀られています。まずは本尊にお参り。
金福寺は、やはり拝観者が少なめでした。
一乗寺で静かに紅葉を楽しむなら、金福寺が最適です。
縁側に座って庭園と紅葉を眺めていると、気持ちが穏やかになってきます。
あまり長い時間座っていると他の拝観者の方に迷惑なので、1分程度で縁側から移動することにしました。
芭蕉庵からの眺め
庭園の東にある山の中腹には、芭蕉庵という味わい深い建物があります。
江戸時代に松尾芭蕉が、当寺の住職鉄舟を訪れ風雅の道について語り合ったのが芭蕉庵です。
後に芭蕉庵は荒廃してしまいますが、与謝蕪村がこれを再興しました。
庭園の前にある道を通り、芭蕉庵へと向かいます。
芭蕉庵の周りにもたくさんのカエデが植えられていますが、色付いているのは木の上の方だけで、ほとんどが青葉の状態でした。
訪れたのが11月12日だったので、少し早かったようです。
芭蕉庵の近くでは、真っ白な椿の花も咲いていました。
芭蕉庵まで来たら、ここから庭園を見下ろすのがおすすめです。
こうやって見ると、建物と庭園を囲むようにカエデが植えられているのがわかりますね。
もうほとんどの葉が真っ赤に染まって見ごろを迎えています。
庭園の南側から見た紅葉も日差しに照らされてきれいでしたよ。
縁側では、日向ぼっこしているミケもいました。
日差しをいっぱいに浴びて、体がポッカポカになっていました。
人が近くを通ろうが、触ろうがお構いなしに寝ています。
ミケにとっては、紅葉よりも昼寝の方が大切なようですね。
庭園の入口近くのカエデは、オレンジ色から赤色へと変わりつつある状態でした。
最後に上の写真を撮って、金福寺を後にしました。
帰りは、バス亭「一乗寺下り松」から市バスに乗って帰ることに。
金福寺から5分程度なので、京都駅まで行くなら電車に乗るよりも便利です。
街路樹もすっかり秋色に染まっていましたよ。
市バス5系統に乗って京都駅まで向かう途中には、銀閣寺、真如堂、金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)、永観堂、南禅寺、平安神宮があります。
時間があれば、帰りにこれらの紅葉の名所に訪れるのも良いですね。
なお、金福寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。