平成22年(2010年)10月。
京都市左京区の岡崎神社に2羽の狛菟が登場しました。
一度は見ておかねばと思い、さっそく岡崎神社にお参りに行ってきました。
真っ白な狛菟
岡崎神社は、平安遷都の際に桓武天皇が王城鎮護を目的として建立した大将軍社のひとつで、当初は東天王社と称していました。
現在の社名となったのは、慶応年間(1865-1868年)のことです。
治承2年(1178年)に高倉天皇の中宮が安産祈願をした神社としても知られていますね。
ここでいう中宮とは、建礼門院徳子のことと思われます。
この辺りのことについては、以下の過去記事で簡単に紹介していますので、ご覧になってください。
境内の手水舎には、真黒な兎が2本足で立ち上がっています。
この兎は、「子授け厄除けうさぎ」と呼ばれています。
水をかけて子授け祈願をすると良いそうです。
手水舎には、たくさんの絵馬が奉納されていました。
岡崎神社が、安産の神様として信仰されているのは、先に述べました建礼門院が安産祈願をしたことが理由です。
この理由は簡単に納得しますが、しかし、どうして兎が子授けと関係があるのでしょうか。
ちょっと疑問ですよね。
実は、この付近は野兎が多く、兎は氏神の使者と伝えられており、また、兎は多産であることが子授けの由来だそうです。
私は、この付近で野兎を見たことがありませんが、昔はたくさんいたのでしょうね。
では、本日の主役の狛菟をそろそろ観に行きましょう。
狛兎は、本殿の前の左右に置かれた狛犬の前に、ちょこんと座っています。
左側に座っている兎は、口を閉じた吽形(うんぎょう)。
真っ白な体に真っ赤な目。
なかなかかわいらしい姿をしています。
高さは45cmほど。後ろの狛犬と比較するとかなり小さいです。
この記事の1枚目の写真をご覧いただくと、どれだけ大きさが違うかわかりますよ。
ちなみに吽形の狛兎はメスだそうです。
右側に座っている兎は、口を開いた阿形(あぎょう)の狛菟です。
こちらはオスだそうです。
なんとなく筋肉質に見えますが、おそらく気のせいでしょう。
真っ白な二対の狛兎は、岡崎神社の新しい名物として人気が出そうですね。
なお、岡崎神社には、兎をかたどった置物やお守りがたくさんあります。
これらの写真については、「Life with a Rose」というWEBサイトの下記ページに掲載されていますので、ご覧になってください。
また、岡崎神社の詳細については下記ページを参考にしてみてください。