龍安寺石庭に入り込む1本の桜

京都市右京区には、枯山水庭園で有名な龍安寺があります。

龍安寺の枯山水庭園は、通称、虎の子渡しの石庭とも呼ばれ、歴史の教科書にも登場するほど有名なので、一度は写真などで目にしたことがあるのではないでしょうか。

その石庭の塀の外には、1本の桜の木が植えられていて、春になると満開になります。

桜の花も眺めたくなる庭園

龍安寺の庭園は、室町時代末期に作庭されたものと伝えられています。

しかし、実際には、作庭年代を特定できてはいません。

一説には、江戸時代の作庭とも言われています。

まあ、作庭時期の話題は、よくわかっていないので、このあたりにしましょう。

龍安寺の石庭を拝観するには、拝観料500円が必要となります。

山門で拝観料を納めて、勅使門から方丈に入り、有名な石庭をこの目で観れることを楽しみに進んでいくと、小さめの庭が現れます。

龍安寺には、虎の子渡しの石庭の他にも庭があるのだと思いながら、素通りしようとすると行き止まり。

もう一度、方丈の入り口の方に引き返そうと思って、再び小さな庭をちらっと見ると、そこには見たことのある景色が。

そう、この小さな庭が、虎の子渡しの石庭だったのです。

写真を見て思い描いていたよりもかなり小さいです。

しかし、これくらいの規模の方が、逆に趣があるのかもしれませんね。

春に虎の子渡しの庭園に訪れると枝が塀を越えている1本の桜の木に目が行きます。

庭の塀を越える桜の枝

庭の塀を越える桜の枝

すごく立派な桜の木で、まるで桜の花が、塀を越えて庭園を眺めているようです。

庭園から観ることができる桜の木は、この1本だけです。

小規模な庭と同様に桜が1本だけしか植えられていないという控え目な感じが、何かを語りかけているようです。

凡人では見えない15個の石

以前に龍安寺に訪れた時は、修学旅行生の方がたくさん庭園を眺めていました。

世界遺産に登録されているだけあって、学生の修学旅行の定番となっているようですね。

その修学旅行生を引率しているガイドらしい方が、興味深いことをおっしゃっていました。

龍安寺の庭園には、15個の石が置かれています。この15個の石を一度にすべて見ることは、凡人にはできません。

なるほど。それでは、一度に15個の石を見ることに挑戦。

まずは、左側から右に向かって、1つ、2つ、3つ・・・12個ほどしか見えません。

左から右に見た庭園

左から右に見た庭園

それなら、反対の右側から、1つ、2つ、3つ・・・やはり、12個ほどしか見えません。

右から左に見た庭園

右から左に見た庭園

結局、凡人の私には、一度に15個を見ることはできませんでした。

ヘリコプターに乗って、空中から眺めれば、15個見えそうですね。

龍安寺の見どころは、虎の子渡しの石庭の他にもいろいろとあります。

例えば、境内にある鏡容池と呼ばれる大きな池もそのひとつです。

池の周りには、いろいろな花が咲いていて、春になると訪れたくなりますね。

駐車場の近くにも、たくさんの花が咲いています。

黄、紫、赤、桃、白と5色の花が勢ぞろい

黄、紫、赤、桃、白と5色の花が勢ぞろい

上の写真は、その駐車場近くで撮影したものですが、色の異なる5種類の花が咲いていました。

また、龍安寺には、桜苑もあるので、桜の季節に訪れるのがおすすめです。

なお、龍安寺の詳細は、以下のページを参考にしてみてください。

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