叡山電車の一乗寺駅から東に15分ほど歩いたところに圓光寺というお寺が建っています。
圓光寺は、慶長6年(1601年)に徳川家康が建立したお寺で、秋の紅葉が美しいことで知られている観光名所です。
紅葉の名所は、初夏の新緑も美しいはずと思い、6月初旬の雨上がりの曇り空の中、圓光寺を訪れることに。
窓越しの新緑
一乗寺駅から歩くこと15分。
圓光寺の入り口に到着しました。
この辺りは、小さなお寺が多いので、圓光寺もそれほど大きくないと思っていました。
しかし、入口を見ると、想像していたより相当広いお寺のようです。
受付で、拝観料400円を納めて、いざ境内へ。
まずは、瑞雲閣という建物に入ります。
この建物内には、宝物が展示されています。
展示されている宝物の中で、特に有名なのが圓光版と呼ばれる木活字です。
圓光寺に保管されている木活字は、現存する活字の中では日本最古のものだとか。
ハンコ屋さんでよく見かけるような形をしていますが、かなり貴重なものなんですね。
他にも円山応挙の屏風絵なども展示されていました。
また、瑞雲閣には、下の写真のような窓もあります。
窓越しに見るカエデの新緑が美しいです。
新緑と苔に包まれた十牛の庭
宝物を鑑賞した後は、十牛(じゅうぎゅう)の庭へ。
庭園に入ってすぐの場所に水琴窟(すいきんくつ)があります。
竹の先に耳を近付けると、カランコロンと高い音が聞こえてきます。
少し汗ばむこの時期は、水琴窟の音色を聴いているだけで、涼しく感じてきます。
水琴窟の音色を聴いた後は、本堂内に入りお参り。
そして、本堂とつながっている書院に進み、十牛の庭を鑑賞。
十牛の庭は、禅の修行の過程を石の牛になぞらえて表現した池泉回遊式庭園だそうです。
書院からだと、どこに池があるのかわかりませんが、庭の奥に栖龍池(せいりゅうち)という池があります。
さらに縁側に出て、庭園を近くで鑑賞。
空中にはカエデの新緑、地面には苔がびっしり。
この時期ならではの緑色の空間が広がります。
庭園は、書院から観るだけでなく、実際に散策することもできます。
拝観順路に従って、時計回りに庭園を散策。
どこから見ても、庭園内は新緑だらけ。
鐘楼を背景に新緑を撮影。後ろが黒いと、カエデの葉が輝いているように見えますね。
京都市街の眺め
庭園には、山の中腹へと進む坂道があります。
その坂道を上っていくと、徳川家康の墓があり、その近くからは京都市街を望むことができます。
この日は曇っていましたが、雨上がりだったため空気が澄んでおり、遠くまで眺めることができました。
冒頭でも述べましたが、圓光寺は紅葉の名所として知られています。
庭園にはたくさんのカエデが植えられていたので、秋には庭園が真っ赤なモミジで埋め尽くされているのが想像できます。
検索してみたところ、圓光寺の紅葉の写真が掲載されたブログを2つ見つけることができました。掲載されている写真を見ると秋にも圓光寺に訪れたくなりますね。
紅葉の時期は人が多そうな圓光寺ですが、新緑の時期は、訪れる方が少ないので、書院からのんびりと緑色に包まれた十牛の庭を鑑賞することができますよ。
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rikidrian