「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春を忘るな」
上の歌は、菅原道真が太宰府に左遷されたときに詠んだ歌で、彼の邸宅に植えていた梅の木が、配流先に飛んでいったと伝えられています。
この伝説からか、菅原道真を祀っている神社には、梅の木がよく植えられています。
そこで、今回の記事では、京都市内の菅原道真が祀られている神社とそこにある梅を紹介します。
上京区エリア
京都市上京区には、北野天満宮、水火天満宮、菅原院天満宮神社に菅原道真が祀られています。
北野天満宮
菅原道真を祀っている神社で最も有名なのが北野天満宮です。
境内には、50種類、1,500本もの梅が植えられています。
2月から3月にかけて、境内のいたるところで、梅の花が開花し、この時期は観光客の方で賑わいます。
北野天満宮の梅の人気スポットは、梅苑や本殿付近などたくさんありますが、中でも楼門をくぐった右手にある牛と梅は、境内に入ってすぐに目に入ることから多くの方が写真撮影をします。
水火天満宮
北野天満宮の北東、上京区と北区の境目付近に建つ水火天満宮も菅原道真が祀られています。
あまり広い神社ではないため、梅の木も西側の鳥居付近と菅原道真が降臨したと伝えられている登天石付近にしか植えられていません。
菅原院天満宮神社
上京区エリアで最後に紹介するのは、烏丸通を挟んで京都御苑の南西に建つ菅原院天満宮神社です。
菅原院天満宮神社には、道真が誕生した時に産湯として使ったとされる井戸があります。
境内は狭く、入口付近に紅梅が1本植えられています。
中京区・下京区・南区エリア
京都市中京区、下京区、南区には、錦天満宮、菅大臣神社、文子天満宮(あやこてんまんぐう)、吉祥院天満宮に菅原道真が祀られています。
もちろん梅の木も植えられています。
錦天満宮
中京区の新京極通の南に建つ錦天満宮には、本殿の左奥に紅白の梅が植えられています。
梅の近くには、他の木も植えられていて、写真を撮るとごちゃごちゃといろいろな枝が写ってしまいました。
ここの梅は真っ白な白梅と真紅の紅梅が対照的です。
菅大臣神社
下京区の地下鉄四条駅の西の方角に建つ菅大臣神社は、菅原道真の邸宅があった場所で、飛梅伝説が生まれた地として有名です。
本殿の右手前に紅白の梅が数本植えられています。
菅大臣神社は、飛梅伝説発祥の地なのに意外と梅を観に訪れる方が少な目です。
下の写真はおまけです。
口を閉じた吽形(うんぎょう)の狛犬が、招き猫のように手を挙げています。
文子天満宮
下京区の京都駅の北の方に建つ文子天満宮は、天神信仰発祥の神社として有名です。
境内は狭く、梅は本殿の右手にある白梅1本だけです。
吉祥院天満宮
最後に紹介する吉祥院天満宮は、南区のJR西大路駅の南の方に建っています。
境内は比較的広く、南東の鳥居付近に紅白の梅が数本植えられています。
他にも境内の北側に数本の梅が植えられています。
市バス1日乗車券を使えば7つの神社に参拝可能
以上紹介した7つの神社に1日で訪れるには、市バス1日乗車券を使うのが便利です。
私は、地下鉄三条京阪駅で1日乗車券を購入して7つの神社に訪れました。
訪れた順番は以下のとおりです。カッコ内は最寄りの市バスの停留所です。
- 北野天満宮(北野天満宮前)
- 水火天満宮(天神公園前)
- 菅原院天満宮神社(烏丸下立売)
- 錦天満宮(四条高倉)
- 菅大臣神社(西洞院仏光寺)
- 吉祥院天満宮(吉祥院天満宮前)
- 文子天満宮(烏丸七条)
市バスのどの系統に乗車したらいいかを検索するには、洛ナビの50音検索や路線図検索を利用するのが便利です。
ちなみに私が3番目に訪れた菅原院天満宮神社の最寄りのバス停「烏丸下立売」は、1時間に1本しかバスがなかったので、事前に時刻表を確認しておいた方がいいですよ。