北野天満宮を紹介しています。
由緒、見どころ、所在地、最寄駅などの情報を掲載。

北野天満宮

北野天満宮

由緒

北野天満宮は、菅原道真、中将殿(ちゅうじょうどの/道真長男)、吉祥女(きっしょうじょ/道真夫人)を祭神とする。

宇多天皇の側近であった菅原道真は、藤原氏の謀略により、九州の太宰府に左遷させられ、延喜3年(903年)に彼の地で亡くなった。

その後、都では、道真を左遷させた藤原時平が病死し、また藤原氏の関係者が相次いで亡くなった。他にも、清涼殿に落雷が直撃するなどの天変地異が起こる。

人々は、これらを道真の怨霊の仕業と考え、朝廷は道真を元の右大臣に戻したが、なお異変は治まらなかった。

都で異変が続く中、天慶5年(942年)に多治比文子(たじひのあやこ)に北野に社殿を建てるようにとの道真の託宣があり、文子は自分の家に小さな祠を建てた。

その後、天暦元年(947年)に、神良種(みわのよしたね)の息子にも文子と同じ託宣があり、良種と文子は最鎮の協力を得て、社殿を建てた。また、天徳3年(959年)には、藤原師輔(ふじわらのもろすけ)が社殿を改築した。

永延元年(987年)に一条天皇から「北野天満天神」の勅号を賜る。

さらに、歴代の天皇も行幸し崇めたことから、道真は怨霊から天神となり、庶民の間にも信仰が広がり、学問・書道の神となった。

なお、現在の社殿は、慶長12年(1607年)に豊臣秀頼が片桐且元に再興させたものである。

ご利益

学業成就、厄除け、五穀豊穣

福部社

福部社

北野天満宮の摂社で祭神は十川能福(そごうのうふく)。菅原道真に仕えた舎人(とねり=牛車を引く牛の世話をする)で、その名から開運招福の神として崇敬されるようになった。
例祭日は3月12日。

白大夫社

白大夫社

北野天満宮の摂社で祭神は渡会春彦(わたらいはるひこ)。菅原是善(すがわらのこれよし)が伊勢神宮の神官であった春彦に世継ぎの誕生を祈願させ、生まれたのが道真であった。春彦は道真の守役となり、若いころから髪が白かったことから白大夫(しらだゆう)と称えられた。子授けの神。
例祭日は1月9日。

老松社

老松社

北野天満宮の摂社で祭神は島田忠臣(しまだただおき)。菅原道真の家臣で、道真が太宰府に配流された後も仕える。道真から託された松の種を撒くと一夜にして多数の松が生じたとされる。植林・林業の神。
例祭日は3月12日。

火之御子社

火之御子社

北野天満宮の摂社で祭神は火雷神(からいしん)。北野天満宮の創設以前から北野雷公と称えられ、雷電・火難・豊作などの守護神として崇敬されていた。雷除け・五穀豊穣の神。
例祭日は6月1日。

地主神社

地主神社

北野天満宮第一の摂社で祭神は天神地祇(てんじんちぎ)。招福、交通安全、諸願成就のご利益がある。
例祭日は4月16日。

文子天満宮

文子天満宮

北野天満宮の末社で祭神は菅原道真。道真の死後、多治比文子(たじひのあやこ)がその霊を祀ったのが始まりで北野天満宮の前身とされる。下京区にも同名の文子天満宮がある。
例祭日は4月第2木曜、4月第3木曜。

竈社(かまどしゃ)

竈社

北野天満宮の末社で祭神は庭津彦神、庭津姫神、火産霊神(ほむすびのかみ)。台所の守り神として崇敬されている。
例祭日は6月17日。

御土居

御土居

豊臣秀吉が天正19年(1591年)に築いた御土居(おどい)。京都を外敵から守るために造られた土塁であったが、江戸時代にほとんどが取り壊された。北野天満宮の境内など数か所が現存している。

渡辺綱の燈籠

渡辺綱の燈籠

源頼光の四天王の一人渡辺綱(わたなべのつな)が一条戻橋で鬼退治をした後、天満宮の大神のおかげと神恩を感謝し寄進した石燈籠。

有栖川宮御寄進石燈籠、霊元天皇御寄進石燈籠

有栖川宮御寄進石燈籠、霊元天皇御寄進石燈籠

文政6年(1823年)11月25日に有栖川宮韶仁親王(ありすがわのみやつなもとしんのう)が寄進した石燈籠と天和2年(1682年)7月25日に霊元天皇が寄進した石燈籠。

野見宿祢神社、一夜松神社、豊国神社

野見宿祢神社、一夜松神社、豊国神社

野見宿祢(のみのすくね)を祀る野見宿祢神社、一夜千松の霊を祀る一夜松神社、豊臣秀吉を祀る豊国神社。野見宿祢神社は武芸・スポーツ上達、一夜松神社は延命長寿、豊国神社は開運・立身出世のご利益がある。

一之保神社、奇御魂神社

一之保神社、奇御魂神社

一之保神社(いちのほじんじゃ)は、菅原道真が大宰府で手作りした木像を安楽寺天満宮に祀っていたのを明治に北野天満宮境内に遷した神社。祭神は菅原大神(すがわらのみちざね)で、学徳成就の神徳がある。

奇御魂神社(くしみたまじんじゃ)は、菅原道真の奇御魂を祀る。奇御魂は様々な不思議や奇跡を呼び起こす特別な力を持った神霊のこと。文芸・歌道上達の神徳がある。

稲荷神社

稲荷神社

末社の稲荷神社。倉稲魂神(うがのみたまのかみ)、猿田彦命(さるたひこのみこと)、大宮女命(おおみやめのみこと)を祀る。五穀豊穣、商売繁盛、火難除けの神徳がある。

その昔、大火があった際、この神社の手前で火の手が止まったと伝えられていることから、火除け稲荷とも呼ばれている。

猿田彦社

猿田彦社

末社の猿田彦社。猿田彦神(さるたひこのかみ)を祀り、交通安全の神徳がある。相殿には、芸能・舞踏上達の神である大宮売神(おおみやめのかみ)を祀る。

松永伍作氏顕彰碑

松永伍作氏顕彰碑

境内の北にある松永伍作氏顕彰碑。松永伍作は明治32年(1899年)に京都養蚕講習所の初代所長となり、蚕業界に寄与した功績が大きい。その功績により明治40年12月1日に勲五等瑞宝賞を受けた。顕彰碑は明治43年建立。

伴氏社

伴氏社

菅原道真の母を祀る伴氏社(ともうじしゃ)。子供守護と学業成就の神徳がある。

石鳥居の台座には蓮弁が刻まれており、蚕ノ社の三柱鳥居と厳島神社の鳥居とともに京都の三鳥居に数えられる。

北野桜

北野桜

社務所の前に植えられている北野桜。新種の桜で、花が散る頃に白色から赤色に変わる。

北野天満宮の所在地

〒602-8386
京都市上京区馬喰町(地図

北野天満宮への行き方

市バス「北野天満宮前」からすぐ

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