7月17日に御池通で祇園祭前祭(さきまつり)の山鉾巡行を見てきました。
13基目の月鉾が目の前を通り過ぎ、14基目に登場するのは山伏山です。
山伏山
山伏山がゆっくりと近づいてきました。
御神体は、その名のとおり山伏の格好をしています。
この山伏は、浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)という人物で、傾いた八坂の塔を法力で元に戻したという伝説を持っています。
御神体のすぐ下の欄縁には14羽の飛鶴、さらにその下の横水引は中国の養蚕から機織までの様子が描かれています。
ゆっくりと目の前を通り過ぎていく山伏山。
山伏山は、応仁の乱以前から巡行に参加していた歴史ある山です。
応仁の乱以前は58基あった山鉾ですが、現在は33基に減っています。
近年に復活している山や鉾もありますが、58基に戻るのはいつになるかわかりません。
四条傘鉾
15基目に登場したのは、四条傘鉾です。
四条傘鉾は、傘と若松全体を御神体とした鉾で、他の山や鉾と見た目が異なっています。
特に目を引くのは、行列に参加している人たちの涼しげな衣装です。
地元小学生たちも参加し、棒振り踊りを披露してくれます。
四条傘鉾は、明治5年(1872年)に巡行から外れましたが、昭和60年(1985年)に復活しています。
棒振り踊りも、一度は消えてしまいましたが、昭和63年に復活を果たしました。
その際、滋賀県甲賀市の瀧樹神社(たぎじんじゃ)に伝わるケンケト踊りを参考にしたそうですよ。
占出山
四条傘鉾の後は、16基目の占出山(うらでやま)の登場です。
占出山は、神功皇后(じんぐうこうごう)が肥前国松浦川でアユを釣って、戦勝の兆しとしたという故事に由来する山です。
御神体は、その神宮皇后。
神功皇后は、安産の神さまとしても知られており、御神体は安産祈願のさらしを巻いています。
御神体の下の水引に描かれているのは三十六歌仙です。
他の山は、山の上に赤松を立てているのですが、占出山は、祭神が女性であることから黒松を立てています。
ゆっくりと通り過ぎていく占出山。
日本三景が描かれている前懸や胴懸も見ておきたいですね。
この後は、17基目の菊水鉾の登場です。