1月下旬に京都市左京区の要法寺(ようぼうじ)を訪れました。
要法寺は、三条通の少し北側に建つお寺で、この辺りではかなり広い境内を持っています。
町中にこれだけ広い寺域を持っているお寺は珍しいのですが、意外にもあまり知られていません。
特にこの時期は、参拝に訪れる人は全くと言っていいほどいませんね。
池に棲むカルガモの夫婦
要法寺は、地下鉄三条京阪駅から東に5分ほど歩いた辺りに建っています。
京阪電車の三条駅からも徒歩約5分ですね。
いつも扉を閉じている表門。
この表門は、元は伏見城にあったものだそうです。
見た目が堂々としていますから、お城に使われていた門だと言われても違和感を感じません。
表門は閉まっていますが、表門近くの通用口や西門は開いているので境内に入れます。
正面に見える建物は鐘楼です。
鐘楼の後ろには立派な本堂が建っています。
要法寺は日蓮宗のお寺で、過去に何度も移転を繰り返しています。
鎌倉時代末期に日尊が開いた上行寺とその弟子の日大が建てた住本寺が後に合併してできたのが要法寺です。
まだ両寺が合併する前に天文法華の乱で堺に逃げ、京都に帰ってきた時に綾小路堀川で要法寺として再建されました。
しかし、豊臣秀吉の命で二条寺町に移転、宝永5年(1708年)の火災で焼失した後に現在地に再建され現在にいたっています。
本堂の前には池があります。
冬に池の水を見ると、さらに寒さを感じます。
池では、カルガモの夫婦が泳いでいました。
要法寺と言えば、毎年、6月頃にカルガモの親子が鴨川まで大行進することで有名です。
冬に境内の池にカルガモが棲み着いているので、きっと今年もカルガモ親子の大行進が見られるはずです。
本堂の隣に建つ開山堂。
本堂と比較すると小さいですが、開山堂も立派なお堂ですね。
境内には、前日に降った雪が残っていました。
池にかかる石橋の上にも雪が残っています。
本堂の左右には、紅枝垂れ桜が植えられていました。
平成33年(2021年)2月16日が日蓮聖人生誕800年ということで、その記念に植樹されたもののようです。
この枝垂れ桜は、国の天然記念物に指定されている樹齢千年以上の福島県三春町の三春滝桜の子孫苗木とのこと。
要法寺には、他に桜の木がなさそうなので、この2本の紅枝垂れ桜が春になれば境内を華やかにしてくれそうです。
なお、要法寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。