京都市西京区の大原野の山の中に建つ善峯寺は、四季を通して様々な花を観賞できるお寺として知られています。
もちろん秋は紅葉も見事で、交通の便があまり良くない場所にも関わらず、多くの参拝者で賑わいます。
山門を囲む紅葉
JR向日町駅から善峯寺行きの阪急バスに乗車し、揺られること約30分。
木々が生い茂った山の中に到着。
ここから急な坂道を400メートルほど登ると善峯寺の山門が現れます。
お年寄りの方にとっては、相当きついご様子です。
何度も休憩しながら山道を登られていました。
体力に自信のない方は、ひとりで訪れない方が良さそうですね。
山門に到着すると近くのカエデが紅葉していました。
この色付きなら境内のカエデも期待できそうです。
善峯寺の入山料は500円。
受付は山門にあります。
山門をくぐって石段を上ると本堂の観音堂が建っています。
まずは、本尊の十一面千手観世音菩薩にお参り。
観音堂の左には、文殊堂が建っています。
その向こうには、オレンジ色や赤色に色付いた山がそびえています。
文殊堂では、善峯寺と深い関係がある桂昌院ゆかりの品々が展示されています。
ちなみに桂昌院は、徳川綱吉の母です。
文殊堂から眺めた山門は、真っ赤なモミジに囲まれていました。
見ごたえのある3万坪の境内
文殊堂の次は、受付でいただいた拝観案内に記載されている順路にしたがって境内を散策。
善峯寺の境内は、7代目小川治兵衛が作った回遊式境内で、その広さは何と3万坪もあります。
一周するのに約40分かかるようです。
観音堂から北に進み、つりがね堂と護摩堂を通り過ぎると、天然記念物に指定されている遊龍の松があります。
樹齢600年のこの松は、横に向かって成長しています。
もともとは全長54メートルもあったそうですが、松くい虫の被害に遭い、現在は15メートルほどとなっています。
松越しに見える紅葉も見事ですね。
遊龍の松の次は、長い道を通って開山堂へ。
その途中にあるカエデは、真っ赤に紅葉していました。
この日、一番きれいだったのが、このカエデです。
上の写真は順光で撮影したものですが、逆光で見ると、カエデの葉がキラキラと輝いていました。
開山堂から空を見上げ、境内の頂上を確認。
あそこからの絶景に期待しながら坂道を登っていきます。
順路に従い中腹まで来ると、石仏釈迦如来を本尊に祀る釈迦堂が建っています。
その左にお稲荷さんへと向かう道があります。
そこのカエデは、完全に見ごろを迎えているものやこれから色付くと思われるものが、入り混じっていました。
さらに坂道を登っていきます。
振り返ると紅葉のトンネルができていました。とは言っても、完全に空を覆うほどではありませんが。
紅葉のトンネルを出ると眼下には、真っ赤に燃えるモミジと京都の街が広がっていました。
下の写真に写っているのは、伏見区や宇治市の辺りです。
さらに頂上まで行くと、京都タワーや東山の峰も望むことができます。
頂上からは、阿弥陀堂、本坊を通って山門へと戻ります。
帰りの石段脇に植えられているカエデが、見ごろを迎えていました。
そして、山門に到着。
最後にもう一度、境内の紅葉を眺めて善峯寺を後にしました。