6月下旬に京都府八幡市の神應寺にアジサイを見に行った後、南に約15分歩き、善法律寺(ぜんぽうりつじ)に参拝しました。
当寺は、八幡市の紅葉寺として名高く、梅雨時は境内全体が緑に包まれます。
どこを見ても緑いっぱいの境内
善法律寺には、京阪電車の石清水八幡宮駅から南に約15分歩くと到着します。
入口の山門前にやって来ると、木々の葉が潤いを感じられる緑色になり、梅雨真っただ中といった景観になっていました。

入口
山門の奥に見える男山も青葉に覆われ、視界の大半が緑色。
山門をくぐって参道へ。
石畳の両脇はコケが育ち、絨毯のようなふんわり柔らかそうな見た目。

参道
頭上も、数本のカエデが枝を伸ばして屋根を作り、コケとともに空間全体を蛍光色に塗りつぶしていました。
北側に設けられた庭園も木が多めですが、まだ低めのものが目立つため参道ほど緑がいっぱいではありません。

庭園
できて間もない庭園ですから、これからの発展に期待しましょう。
アジサイと終わりかけのサツキ
境内の中央付近にやってきました。

境内の緑
この辺りも、下はコケ、上はカエデと緑がいっぱい。
ただ、カエデは、枝先についた葉が焼け始めており、一部オレンジ色になっていました。
透き通るような黄緑色の新緑の季節が終わったのを実感する。
境内の東側に設けられた池のほとりでは、西洋アジサイが、鞠のように丸い薄紫色の花を咲かす。

アジサイ
まだ腰ほどの高さなので、花数は少なめ。
それでも、緑一色の境内にあって、よく目立っていましたよ。
アジサイは1株しか植わっていませんでしたが、それが、かえって存在感を高めているように思える。
サツキは、もう数えられるほどしか花を残しておらず、見ごろを終了していました。

終わりかけのサツキ
今年の京都はサツキの開花が早かったため終わりも早かったですが、善法律寺のサツキは6月の終わりまで長続きでしたね。
本堂へと続く石段は、コケがわさわさと侵食し、誰も訪れない山寺のような趣を作っていました。

本堂と石段
善法律寺は住宅街にあるので、そんなことはないのですが、写真で切り取ると侘しいお寺を演出できます。
それでは、本堂にお参り。
堂内には、かつて石清水八幡宮に祀られていた僧形八幡坐像が安置されています。
境内の南側の駐車場の端には、御庭ノ水があります。

御庭ノ水
畳2畳分に平面の石が敷かれ、その上に小ぶりな屋形が建っています。
屋形の中を覗くと、薄暗い井戸。

井戸
善法律寺を創建した善法寺家は、室町幕府3代将軍の足利義満を生んだ紀良子を出したことで知られています。
当家は、摂津国能勢代庄に荘園を持ち、そこの住人から、毎年、宮中や将軍家に能勢餅を献上していたそうです。
御庭ノ水は、善法寺家の往時を偲ぶ数少ない遺蹟とのこと。
井戸は、昭和30年代頃まで飲用として近隣住民に開放されていましたが、老朽化が進み飲用としても使われなくなりました。
現在の井戸屋形は、平成28年(2016年)に改修されたものです。
井戸を覗くと、水面には枯葉などが浮いており、ちょっと飲めそうな感じがしませんね。
実用ではなく、文化的価値の保存という意味合いが強い井戸のようです。
池のほとりに植わるカエデの枝先は、秋葉訪れたのかと思うほど、オレンジ色の葉が目立っていました。

カエデとアジサイ
奥には、弁財天を祀る祠。
さらに奥には、先ほど見たアジサイ。
一つひとつの花が大きく見え、池に彩りを添える重要な脇役を演じていましたよ。
梅雨の善法律寺は参拝者が他におらず、落ち着いてお参りできました。
梅雨が続いている間は、しっとり緑色の景色を楽しめそうです。
なお、善法律寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。