河原町丸太町で観覧した葵祭の路頭の儀・2026年

5月15日。

河原町丸太町に葵祭の路頭の儀を見に行ってきました。

葵祭は、上賀茂神社下鴨神社の例祭で、その中の路頭の儀は、毎年、多くの観光客が沿道で観覧します。

午前10時30分に京都御所を出発した路頭の儀の行列は、下鴨神社を経由した後、夕方に上賀茂神社に到着します。

平安装束に身を包んだ列は、京都三大祭の中で最も雅で京都らしい風情を感じられますね。

本列

河原町丸太町は、京都御所の南東。

京阪電車の神宮丸太町駅から西に約5分歩くと到着します。

河原町丸太町に着いたのは、午前10時50分頃。

すでに交差点の四隅には、路頭の儀を見ようと多くの人が場所取りをしていました。

でも、2列も3列もできるほどの人出ではなく、割と視界が開けている。

私が陣取ったのは、交差点の南東角。

ここからだと、西から東に向かってやってきた列が北に曲がるのが見やすい。

10時55分になり、行列を先導する平安騎馬隊が交差点にやってきました。

平安騎馬隊

平安騎馬隊

馬にまたがる警察官が勇ましいですね。

平安騎馬隊の後、路頭の儀の本列も続く。

本列は、近衛使代列(このえつかいだいれつ)とも呼ばれ、勅使代(近衛使代)を中心としています。

その先頭を行くのは、馬にまたがった乗尻(のりじり)で行列を先導するのが役目。

上賀茂神社の競べ馬の騎手もつとめています。

乗尻

乗尻

乗尻の後からも、続々と本列が続きます。

丸太町通を進む行列

丸太町通を進む行列

このような光景を平安時代の人々も見ていたのだなと思うと、脳内が時空をさかのぼっていきそうになる。

しかし、この場所、当初の予想に反して観覧には不向き。

葵祭の行列が進む間も、東から西に直進、南から東に右折、南から西に左折する自動車やバスがビュンビュン通過し、視界を遮ります。

西からやってきた行列が北に曲がるのを対角線上に観覧できる良い場所と思ったのですが。

祭の間も、自動車が走り続けることまで想定していませんでした。

ということで、お巡りさんが、いったん自動車を止め、横断歩道を歩けるようになったところで北西角に移動。

ここからだと、自動車が前を走ることなく、間近で行列を観覧できます。

場所移動してすぐにギーコギーコと車輪が回る音を響かせながら牛車(ぎっしゃ)が登場。

牛車

牛車

屋根に吊るされた藤の青紫の花が、初夏にぴったりの清々しさ。

しかし、この日は最高気温が30度に達し、気候は爽やかとは言えない。

牛車の後からは、舞人(まいびと)が馬にまたがりやってきました。

舞人

舞人

舞人は、近衛府の五位の武官で、葵祭で歌舞の堪能者が勤めます。

舞人は6人登場し、それぞれの共に雑色(ぞうしき)、舎人(とねり)、白丁(はくちょう)がしたがいます。

下の写真に写る荷物を持っている白い裃姿の人が白丁。

白丁

白丁

白丁は路頭の儀に欠かせない存在で、行列のいたるところで目にします。

鹿の皮と虎の皮を持った人も。

鹿の皮と虎の皮

鹿の皮と虎の皮

これらは敷物として使い、他に豹の皮も登場しますよ。

本列の最後に登場するのは風流傘(ふりゅうがさ)。

風流傘

風流傘

上の写真は黄色の造花で飾られていますが、他に赤色の造花を飾られた風流傘もあります。

これで、本列は終了ですが、肝心の近衛使代の写真は撮り損ねてしまいました。

斎王代列

本列の次は、女人列とも呼ばれる斎王代列(さいおうだいれつ)の登場。

路頭の儀を観覧する人のほとんどが、この斎王代列を見るのが目的。

白丁がさす花傘の下を優雅に歩く小袿(こうちぎ)を着た女性は、高級女官の命婦(みょうぶ)。

命婦

命婦

陽光が赤い花傘を透けているのが、どことなく涼し気。

斎王代列には、小さな女の子も参加しており、彼女たちは童女(わらわめ)と呼ばれます。

童女

童女

沿道に向かって手を振る童女は、サービス精神旺盛。

そして、次にやってきたのが、葵祭で最も人気を集める斎王代です。

斎王代

斎王代

腰輿(およよ)に乗った斎王代は、毎年、未婚の女性から選ばれます。

平安の昔は、未婚の内親王から選ばれた斎王が存在しましたが、鎌倉時代に廃止され、昭和31年(1956年)からその代わりとして斎王代が行列に加わっています。

斎王代が登場すると、沿道の観覧者が一斉にスマホやカメラを構える。

上賀茂神社に到着するまでにいったい何万枚、何十万枚、いや何百万枚の写真を撮られるのでしょうか。

斎王代の後も女人列は続きます。

花傘をさしていない女性は、食事を司る女嬬(にょうじゅ)。

続く女人列

続く女人列

白を基調にし、袖に波のような青い模様が入った着物を来た女性は采女(うねめ)。

采女

采女

日常の雑役をこなすのが彼女たちの仕事。

女人列の中で最も目立つ衣装ですね。

女人列にも、騎馬で登場する女性がいます。

騎女

騎女

騎女(むなのりおんな)と呼ばれる斎王付きの清浄な巫女(みかんこ)で、順番に6騎やってきます。

着物の女性が馬に乗る姿を見られるのも、葵祭の特徴の一つ。

斎王代列の後方を進むのは蔵人所陪従(くろうどどころべいじゅう)。

蔵人所陪従

蔵人所陪従

眩しい緋色の着物を来た人たちが先頭を歩き、その後ろから楽器が続きます。

斎院の物品や会計をつかさどる蔵人所の列で、雅楽を演奏する文官で構成され、斎王代列の中にあって男性からなる珍しい列。

そして、路頭の儀で最後に登場したのが、斎王代が乗る牛車。

斎王代の牛車

斎王代の牛車

女房車とも呼ばれ、最初に登場した牛車と同じような造りですが、飾られている花が控えめ。

本列の牛車には、藤の他に黄色い花も飾られていましたが、斎王代の牛車には藤しか見られません。

車輪がきしむ音とともに牛車は北へと小さくなっていきました。

すべての行列が河原町丸太町を過ぎたのは11時30分頃でしたから、観覧時間は約35分でした。

これくらいなら、立ち見でも疲れません。

今年、観覧場所に選んだ河原町丸太町は、あまり見やすい場所ではなく、ちょっと失敗でした。

先にも述べたように南東角だと自動車に遮られて行列が見にくいですし、北西角に移動した後も、交差点を曲がってくる列を細切れでしか見ることができませんでした。

一直線に連なるような行列を見たい方は、河原町丸太町からもっと北に歩いた場所で観覧することをおすすめします。

ただ、河原町丸太町は、観覧者が何列にも並ぶような混雑ではなかったので、人の頭が邪魔になることはありませんでした。

行列が通過する10分前に到着すれば観覧場所を確保できる点も、河原町丸太町の良いところです。

京都御所、下鴨神社、上賀茂神社を除けば、早くから場所取りしなくても大丈夫なんですけどね。

来年以降の葵祭の観覧の参考にしていただければ幸いです。

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