4月上旬に京都市右京区に建つ天龍寺の桜を見た後、大河内山荘(おおこうちさんそう)を訪れました。
大河内山荘は、時代劇の名優大河内伝次郎が34歳から64歳で亡くなるまで造り続けた山荘です。
小倉山の斜面に造営された山荘には、回遊式日本庭園や茶室などがあり、山の上から美しい京都の景色を眺めることができます。
春は、もちろん桜も楽しめますよ。
眼下の桜と遠くの比叡山
大河内山荘は、トロッコ嵐山駅から徒歩約3分の場所にあります。
京福電車の嵐山駅からだと、西に徒歩約10分です。
今回は、天龍寺の北門から竹林を5分ほど歩いて大河内山荘に向かいました。
大河内山荘の拝観料は1,000円です。
他の観光名所と比較すると拝観料が高めですが、抹茶とお菓子付きです。
拝観料を納め、庭園に入ります。
庭園の入り口には芝生があり、2本の桜が青空の下で美しく咲いていました。
芝生の奥にお抹茶席がありますが、まずは順路に従って庭園内を散策しましょう。
中門をくぐり、小倉山の斜面の平らになっている場所に市内展望台があります。
市内展望台には、赤色と青色の毛氈が敷かれた床几台がいくつか用意されています。
その床几台に座り、東に目をやると、眼下に薄紅色の花をたくさん咲かせた桜が横いっぱいに広がっていました。
普段は、見上げることが多い桜ですが、このように見下ろす桜も違った趣があって良いものですね。
下に桜、上に薄く伸びる雲。
市内展望台の後ろには、大乗閣が建っています。
大乗閣近くから眺める京都の風景もきれいですね。
この日は、青空が広がる天気だったので、清々しい春の景色を見ることができました。
桜の奥に見えるのは比叡山です。
小倉山には、二尊院や常寂光寺など、比叡山を望める観光名所がいくつかありますが、どこも美しいです。
嵐山の桜
大乗閣から順路に従い進みます。
途中、持仏堂や滴水軒などを見て、嵐峡展望台にやってきました。
嵐峡展望台からは、南から西にそびえる嵐山を望めます。
嵐山の中腹に建つお堂は、大悲閣です。
大悲閣の桜も見ごろですね。
嵐山も、たくさんの桜が一気に満開となり、斜面が薄紅色になっていました。
あの桜はヤマザクラでしょうか。
見事な桜風景であります。
私が嵐峡展望台で、嵐山の桜に見とれていると、外人さんが声をかけてきました。
「camera」、「picture」、「view」など、いろいろと外人さんの口から発せられる英単語。
さっぱりわかりません。
でも、3分ほど話を聴いていたら、嵐山を背景に私の写真を撮ってあげますよと言っているのだと理解しました。
私は、自分自身の写真を撮らなくても良かったので、断ることにしたのですが、英語でどのように言えば良いのかわからなかったため、日本語で「結構です」と言いました。
京都も海外からお越しの方が増えていますから、ちょっとくらいは英語を理解できた方が良さそうです。
大河内山荘庭園の最も高い場所にやってくると、細長い桜がありました。
ここから見る比叡山と青空も美しいです。
月香という市内を一望できる建物で少し休憩し、小倉山を下りていきます。
途中で順路からそれて、妙香庵にやってきました。
妙香庵では、座禅を無料で体験できますよ。
大河内山荘の入り口近くに戻ってきました。
この付近には、大河内伝次郎記念館があり、様々なパネルが展示されています。
大河内伝次郎が出演した映画も映像で紹介していました。
その中から、大河内伝次郎が近藤勇を演じた新撰組の映像を見ることに。
いかにも昭和といったナレーションが耳に残ります。
大河内伝次郎記念館の次は、お抹茶席へ。
庭園散策後にいただく抹茶は美味しいですね。
適度な苦みがあるためか、少量でものどを潤すことができましたよ。
大河内山荘は、拝観料が高めですが、人が少なく落ち着いて庭園を鑑賞できます。
嵐山には、たくさんの観光名所があり、どこに行こうか迷いますが、何度も訪れて一通り観光名所を見たことがある方は、大河内山荘を拝観すると、また違った嵐山の魅力に気づきますよ。
大河内山荘を拝観するためだけに嵐山を訪れても良いくらいです。
なお、大河内山荘の詳細については以下のページを参考にしてみてください。