京都市東山区の養源院は、血天井で有名なお寺です。
関ケ原の戦いの前に東軍の鳥居元忠らが伏見城にたてこもり、西軍の軍勢と戦い自害した際、血がついた床を天井としたのが血天井です。
養源院と言えば、この血天井と紅葉が人気なのですが、本堂に祀られている大聖歓喜双身天王像(だいしょうかんきそうしんてんおうぞう)も、出世開運、商売繁盛のご利益を授けてくれる聖天さんとして親しまれています。
豊臣秀吉にあやかる
養源院は、京阪電車の七条駅から東に徒歩約6分で到着します。
市バスだと、「博物館三十三間堂前」で下車し、南に徒歩約3分です。
山門をくぐると、緩やかな坂道となっている参道があり、そのわきにはカエデが植えられています。
新緑の時期や紅葉の時期は、このカエデが美しいですね。
参道の先には、本堂に入る玄関があります。
養源院は、豊臣秀吉の側室の淀殿が、父の浅井長政の菩提を弔うために創建したお寺です。
後に淀殿の妹で、徳川秀忠に嫁いだ江(ごう)によって再建されています。
さて、本堂に祀られている大聖歓喜双身天王像ですが、かつては伏見城で豊臣秀吉が信仰していたものだと伝えられています。
陰陽和合の珍しい姿をしていることから双身天王といわれているんですね。
和を尊ぶ神さまであり、福徳、除災、延命など多くの願い事をかなえてくれると信仰されています。
豊臣秀吉は、百姓から関白になった日本史上類のない出世をした人物であることから、養源院の聖天さんは、出世開運、商売繁盛のご利益を授けてくれるともいわれるようになりました。
豊臣秀吉と縁のある寺社は、出世開運と商売繁盛が有名なところが多いですね。
養源院から北に約5分歩いたところにある豊国神社もまた、豊臣秀吉を祀っており、出世開運や商売繁盛のご利益を授けてくれると信仰されています。
また、養源院がある東山七条には、方広寺や豊国廟といった豊臣秀吉と関係がある史跡が多く残っているので、一緒に見ておくと良いでしょう。
春の桜や秋の紅葉の時期がおすすめですよ。
なお、養源院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。