梅雨の善峯寺で見る遊龍の松と開山堂からの眺め・2020年

6月中旬に京都市西京区の善峯寺を訪れました。

観音堂に参拝した後は、境内の東側から北に向かって進みます。

善峯寺は、とても広いので、拝観案内を見ながら順路に従って歩いた方が、見るべきものを見逃しにくくなります。

天然記念物の遊龍の松

境内の東側にやってきました。

ここには、鐘楼堂が建っています。

つりがね堂とも呼ばれていますよ。

厄除けの鐘

厄除けの鐘

鐘楼堂に吊るされているのは、徳川綱吉の厄年にあたり、母の桂昌院が寄進した厄除けの鐘です。

50円以上の志納で、撞くことができますよ。

厄除祈願をしておきたい方は、撞いておくと良いでしょう。

鐘楼堂の近くでは、紫色のアジサイが咲いていました。

紫色のアジサイ

紫色のアジサイ

アジサイの向こうには、京都市街が見えます。

鐘楼堂の近くに建つのは、護摩堂。

護摩堂

護摩堂

護摩堂には、不動、降三世、軍荼利、大威徳、金剛夜叉の五大明王が本尊として祀られていますよ。

護摩堂から西に進むと、京都三名松のひとつに数えられる遊龍の松があります。

遊龍の松

遊龍の松

遊龍の松は、横に横に地を這うように伸びています。

現在の全長は37メートルもあります。

北から南に向かって10メートルほど伸び、そこから直角に西に曲がり、境内の中央に向かって30メートルほど伸びています。

上から見たら、L字になっていることでしょう。

「遊龍」は、安政4年(1857年)に花山院家厚によって命名されたそうです。

緑色の松の葉が、まるで龍の背中のようであります。

遊龍の松は、樹齢600年の五葉松で、かつては54メートルもありました。

しかし、平成6年(1994年)に虫食いの被害にあい、15メートルほど切っています。

短くなったとはいえ、その姿は立派で、国の天然記念物に指定されています。

開山堂からの眺め

遊龍の松の近くには、元和7年(1621年)に賢弘法師によって再建された多宝塔が建っています。

多宝塔

多宝塔

中には、愛染明王が本尊として祀られていますよ。

多宝塔の西側に建つ経堂の脇には、桂昌院お手植えの枝垂れ桜が植えられています。

桂昌院お手植えの枝垂れ桜

桂昌院お手植えの枝垂れ桜

さすがに梅雨なので、花は咲いていませんが、樹形が美しく、葉も生き生きとした緑色でした。

経堂は、宝永2年(1705年)に建立されたもので、中には、中国南北朝時代の僧である傅大師(ふだいし)が奉安されています。

経堂の傅大師像

経堂の傅大師像

他にも鉄眼版一切経も納められています。

現在は、祈願成就の絵馬堂となっていますよ。

遊龍の松から北へ歩きます。

右手には、アジサイが多く植えられており、その奥は崖となっています。

アジサイと京都市街

アジサイと京都市街

アジサイを見ながら、京都市街を望みます。

善峯寺は、山の上に建っているので、境内のどこからでも、このような絶景を見ることができます。

これも、善峯寺の見どころのひとつですね。

先ほどの厄除けの鐘の音が響いてきました。

この風景を見ながら鐘の音を聞いていると、心が浄化されていきます。

東を向いて建っているのは、開山堂です。

開山堂

開山堂

貞享2年(1685年)に建立された建物で、中には、善峯寺の開山の源算上人の像が祀られています。

源算上人の像は、なんと117歳の時のお姿だそうです。

長生きできるようにしっかりとお参りしておきましょう。

開山堂の前でも、絶景が広がります。

開山堂が崖を向いて建っているのは、源算上人がこの景色を眺められるようにするためなのでしょうか。

アジサイとサツキと山々

アジサイとサツキと山々

紫色のアジサイとピンク色のサツキが、青空の下で気持ちよさそうに咲いていました。

梅雨にしては珍しく、爽やかな青空が頭上に広がっていましたよ。

この後は、桜あじさい園にアジサイを見に行きます。

宿泊