7月下旬の夕方。
京都市東山区の建仁寺を訪れました。
建仁寺は、祇園の近くにあり交通の便が良いことから、1年を通して参拝する機会が多いです。
ただ、夏の夕方に建仁寺を訪れることは滅多にないですね。
人が少な目の境内
建仁寺には、京阪電車の祇園四条駅から南東に5分ほど歩くと到着します。
今回は、八坂神社で祇園祭の神事済奉告祭を見た後だったので、北門から境内に入ります。
境内の北西にある北門から西に歩くと、法堂(はっとう)が見えてきます。
法堂の南側には三門が建っているのですが、それらの間のコケが緑色でとてもきれいでした。
夏でも、コケにみずみずしさがあります。
コケは、日陰になっている方が、より美しく見えますね。
三門は、空門、無想門、無作門の三解脱門のことで、建仁寺の三門は望闕楼(ぼうけつろう)と呼ばれています。
望闕楼は、御所を望むという意味で名づけられました。
三門の南側には、放生池があります。
放生池では、たくさんのハスの大きな葉が水面から浮いていましたが、花は咲いていませんでした。
さすがに午後4時30分にもなると、ハスの花は閉じてしまっています。
放生池に架かる石橋には、アオサギがいました。
おかしな恰好をして、一点をずっと見つめています。
境内に東側に祀られている楽大明神にお参りをしましょう。
楽大明神の北側には、洗鉢池があります。
夕方だと、あまり涼しげに見えませんね。
正午頃に見ると、洗鉢池がもっと爽やかに見えるのですが、その時刻はとても暑いので、池の水を見て涼を感じるといった次元ではなくなります。
境内の西側から法堂を眺めます。
頭上には、夏空が広がります。
参道には、長く伸びた木々の影が映ります。
人が少なく、夏の夕方にしてはもの悲しく感じる風景です。
帰りは、境内の南側に建つ勅使門の脇から外に出ました。
勅使門は、平重盛の六波羅邸の門を移築したと伝えられています。
扉には、矢が刺さった跡があることから、矢の根門や矢立門とも呼ばれていますね。
建仁寺は、勅使門、放生池、三門、法堂、方丈が、南北に一直線に並んでいます。
このような伽藍配置は、臨済宗のお寺によく見られます。
夏の夕方の建仁寺は人が少なく、のんびりと歩くことができました。
ハスが咲いているのを見るなら、午前中に参拝した方が良いでしょう。
なお、建仁寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。