即宗院の庭園で観賞する紅葉・2017年

11月下旬に東福寺に紅葉を見に行った時、塔頭(たっちゅう)の即宗院の庭園を拝観してきました。

秋の東福寺は、通天橋の紅葉が人気ですが、他にも塔頭寺院の特別公開が行われているので、紅葉狩りに東福寺を訪れた時には、これらの特別公開も見ておきたいですね。

庭園のしっとりとした紅葉

東福寺は、JRまたは京阪電車の東福寺駅から、南東に約5分歩いた辺りに建っています。

今回、拝観する即宗院は、東福寺境内の東奥にあるので、さらに5分ほど歩かなければなりません。

偃月橋を渡ると右手に石段があり、その上に即宗院の山門が建っています。

山門

山門

山門が拝観受付となっているので、ここで200円を納めて境内に入ります。

それにしても、拝観料が200円とは格安ですね。

参道は、木々が赤く色づき、秋らしい景色となっていました。

参道の紅葉

参道の紅葉

参道の奥の小さな門をくぐって庭園に入ります。

庭園

庭園

庭園の紅葉は、ちょうど見ごろ。

背の低い灯籠の奥のカエデが、真っ赤に染まっています。

灯籠と紅葉

灯籠と紅葉

庭園の建物の前にイスが置いてあったので、ここに腰かけて庭園を鑑賞しましょう。

イスと紅葉

イスと紅葉

即宗院は、薩摩の守護大名島津氏久が、元中4年(1387年/北朝の嘉吉元年)に剛中玄柔(ごうちゅうげんじゅう)和尚を開基として創建したのが始まりです。

現在の即宗院庭園がある地は、平安時代後期に関白藤原忠道が東御堂を建立した場所です。

また、忠道の子の九条兼実が建久7年(1196年)に関白を辞した後、当地に山荘「月輪殿(つきのわどの)」を営んだそうです。

太平洋戦争で荒廃したのですが、玄之和尚が、昭和52年(1977年)に復興し、京都市史跡に指定されています。

しっとりとした苔が敷き詰められた庭園で見る紅葉は、秋の情緒を感じます。

庭園の紅葉

庭園の紅葉

この日は雲が多い天気でしたが、即宗院庭園の紅葉には、曇り空の方が似合っていると思います。

庭園を歩きましょう。

庭園の風景

庭園の風景

庭園には、センリョウもたくさん植えられています。

センリョウと紅葉

センリョウと紅葉

赤色のセンリョウが多いですが、黄色のセンリョウもありましたよ。

庭園奥の池のほとりのモミジが、様々な色に染まっていました。

池と紅葉

池と紅葉

「錦織りなす」という言葉がぴったりの紅葉風景であります。

マンリョウも赤い実をつけ、季節が秋から冬へと移りゆくのを感じます。

マンリョウと紅葉

マンリョウと紅葉

即宗院の庭園は、人が少なく静かでした。

東福寺の通天橋は、大混雑なのですが、即宗院まで訪れる人はあまりいないようです。

おかげで、秋の情緒たっぷりの紅葉を満喫できましたよ。

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