9月中旬。
京都市左京区の寂光寺(じゃっこうじ)に参拝しました。
寂光寺は、仁王門通沿いに建つ顕本法華宗のお寺です。
この日は、参拝する予定はなかったのですが、近くの頂妙寺に参拝した後、寂光寺の前を通りかかったので、こちらにもお参りして行こうと思った次第です。
端正な境内
寂光寺の最寄り駅は、京阪電車の三条駅、または地下鉄の三条京阪駅です。
どちらの駅からも北東に5分そこそこ歩けば、寂光寺の山門の前に到着します。
北向きに開く山門の手前には、「碁道名人 第一世本因坊算砂旧跡」の石柱が立っています。
この石柱からわかるように寂光寺は、囲碁と関係のあるお寺です。
山門をくぐった左側にも本因坊の石碑があります。
境内は、どことなく碁盤を連想させる端正な造りであります。
それでは本堂にお参りをしましょう。
寂光寺は、天正6年(1578年)に日淵によって創建されたのが始まりで、当初は久遠院(くおんいん)と称していました。
創建された場所も現在地とは異なり、京都御所の西の室町出水でした。
その後、寺町二条に移転し、宝永5年(1708年)に現在地に定まりました。
先ほど囲碁と関係があるお寺と述べましたが、当寺2世の日海が囲碁の名人だったのです。
彼の囲碁の師匠は仙也(せんや)とのこと。
日海は、寂光寺内塔頭(たっちゅう)の本因坊に住んでいたことから本因坊算砂と号しました。
当時、本因坊算砂は囲碁の世界で敵なしだったので、織田信長から「名人」の名を贈られています。
また、豊臣秀吉や徳川家康にも囲碁を教え、以後、本因坊の名称は碁界家元の地位を持ち、技量卓抜な者が襲名継承することとなりました。
その後、4世の道策の時に本因坊は江戸に移りました。
境内の南側には、本因坊歴代墓所があります。
戸が開いていましたが、中に入るのは控えました。
墓所の近くに建つ庫裡(くり)。
拝観受付と書かれていたので、中に入ることができるみたいです。
でも、この日は戸が閉まっていたので、拝観できるのかどうかわかりませんでした。
本堂の手前に置かれた仏足石。
本堂の右前は、白砂、石組、刈込があり、ちょっとした庭園のような感じです。
きれいに刈り込まれた杉の生け垣が一直線上に伸びています。
こういうところにも、どとこなく囲碁と関係のあるお寺だなと感じますね。
以前に寂光寺があった寺町二条には、現在、碁盤が置かれています。
興味がある方は、その碁盤も見に行ってはいかがでしょうか。
なお、寂光寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。