京都市内でも、比較的旅行者や観光客が少ない紅葉の名所は、いくつもあります。
多くの場合、京都市の端にある紅葉の名所、特に山の上に行けば、それほど混雑することはありません。
京都市西京区の大原野に建つ善峯寺と十輪寺も、そんな紅葉の名所です。
善峯寺
京都駅から善峯寺に行くには、JRに乗車し向日町駅で下車して、そこから阪急バスの66番に乗る必要があります。
阪急バスは1時間に1本しかないので、事前に時刻表を確認しておくことをおすすめします。
JR向日町駅からバスに揺られること約30分で、バス停「善峯寺」に到着します。
バス停から善峯寺の入り口までは、山道を10分近く歩きますが、普段、都会で暮らしている方なら、自然溢れる景色が新鮮に感じることでしょう。
善峯寺の拝観は、山を登るように進んでいきます。
境内はとても広く、いたるところで赤く色づいたモミジを観賞できます。
善峯寺で特に見事だと感じるのは、薬師堂付近から京都市内を見下ろす景色です。
モミジで赤く染まった木々の向こうに望む景色は、何とも言えない清々しさがあります。
阿弥陀堂から下る石段わきの紅葉も美しいですね。
他に釈迦堂付近は、まるで空に浮かんでいるような感覚で周りの風景を眺められますし、開山堂の眼下に広がる景色も見逃せません。
善峯寺は、旅行者や観光客の方が多く参拝されますが、境内が広大なため、まったく混雑しているように感じません。
なお、善峯寺の拝観料は500円です。
十輪寺
善峯寺で紅葉を見た後は、十輪寺に向かいましょう。
十輪寺は、阪急バスのバス停「十輪寺」からすぐの場所に建っています。
善峯寺から阪急バスに乗車しても良いですが、下り坂を15分ほど歩いて行ける距離に建っているので、バスの待ち時間が長い場合は徒歩で行っても良いでしょう。
十輪寺は、山の中にひっそりと建つお寺といった雰囲気が漂っています。
ここは、在原業平ゆかりのお寺でもあり、「なりひらもみじ」と呼ばれているモミジを見ることができます。
十輪寺で美しいと評判の紅葉風景は、本堂の前から入口に向かって眺める景色です。
真っ赤な紅葉の奥に見える金色のイチョウの木は、秋に十輪寺を訪れた時は一度は見ておきたいですね。
十輪寺は、善峯寺と比較すると人がとても少ないです。
静かに紅葉狩りをしたい方におすすめです。
なお、十輪寺の拝観料は400円です。
善峯寺の拝観には約2時間、十輪寺の拝観には約30分かかります。
京都駅と向日町駅との往復に30分、阪急バスの往復に1時間、善峯寺と十輪寺の間の移動に20分かかるので、少なくとも4時間30分はみておく必要があります。
また、バスの待ち時間も長くなるでしょうから、5時間はかかるでしょう。
善峯寺と十輪寺の辺りには、お店がないので昼食はお弁当を持っていった方が良いですね。
バスの待ち時間に食べれば時間を節約できますよ。