夏の終わりを感じる長建寺と秋の訪れを告げる辨天浜

酒蔵が建ち並ぶ伏見。

この辺りを歩いていると、古い建物がたくさん建っているので、まるで江戸時代の町にいるような気分になります。

9月初旬。

その酒蔵が密集する伏見に建つ長建寺に参拝してきました。

長建寺

長建寺の最寄り駅は、京阪電車の中書島駅です。

駅から長建寺までは徒歩5分程度。

入口には、竜宮門が建っています。

竜宮門

竜宮門

竜宮門をくぐって参道を進み本堂にお参りです。

参道

参道

長建寺は、鎌倉時代後期作と伝わる八臂弁財天(はっぴべんざいてん)を本尊としており、「島の弁天さん」の名で親しまれています。

弁財天は、福徳、智恵、財宝をもたらす女神ですから、しっかりとお参りをしておきましょう。

本堂の近くには、辨天型燈籠が立っています。

辨天型燈籠

辨天型燈籠

長建寺は、元禄12年(1699年)に伏見奉行の建部内匠頭(たつべたくみのかみ)が、このあたり(中書島)を開拓す時に深草大亀谷の即成就院の塔頭(たっちゅう)であった多聞院を移し、弁財天を祀ったのが始まりです。

この燈籠は、その建部内匠頭が、伏見奉行に着任してすぐに奉納したものだとか。

また、建部内匠頭は御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)や藤森神社にも燈籠を奉納しているそうです。

鎮守社の福富稲荷。

福富稲荷

福富稲荷

お稲荷さんですから、お参りすれば商売繁盛のご利益を授かれそうです。

境内では、まだサルスベリが花を咲かせていました。

サルスベリ

サルスベリ

夏の花の印象が強いサルスベリですが、9月中旬頃までは花を咲かせています。

でも、咲いている花のボリュームがなくなってきているので、盛りは過ぎているようですね。

見上げるサルスベリ

見上げるサルスベリ

サルスベリの花が少しずつ散っていくのを見ていると、夏が終わりつつあるのを感じます。

辨天浜

お参りを済ませたので、長建寺の境内から出ました。

長建寺の前には、新京都百景のひとつである辨天浜があります。

辨天浜

辨天浜

以前は、7月に長建寺の大祭辨天祭で、船渡御が行われていたのですが、淀川の流れが変わったため、昭和26年(1951年)を最後に途絶えています。

浜の北側には、江戸時代に参勤交代の大名の御座船をはじめ、三十石船、伏見船の発着点だった伏見南港浜もありました。

ちなみに辨天浜からは十石舟にも乗れます。

辨天浜では、コスモスが群生していました。

コスモス

コスモス

コスモスの花を見ていると、秋の訪れを感じますね。

秋は京都観光に絶好の気候なので、ぜひ、伏見にも訪れてください。

なお、長建寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

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