11月下旬。
京都市伏見区の醍醐寺の夜間拝観に行ってきました。
醍醐寺は、春の桜が有名なお寺ですが、秋は紅葉を見ることもできます。
桜の時期に比べると華やかさは劣るものの、林泉の紅葉は美しく、秋に参拝するのもおすすめです。
諸堂と紅葉
醍醐寺は、地下鉄醍醐駅から東に10分ほど歩いた辺りに建っています。
午後6時から受付開始だったため、その10分前に総門前にやって来たのですが、人の姿がほとんど見えません。
もしかして、夜間拝観に訪れる人は少ないのかなと思ったのですが、参道を進み仁王門が近づいてくると長蛇の列ができあがっていました。
300人くらいは並んでいるでしょうか。
でも、午後6時になると、列は順調に前に進み6時10分頃に受付を済ませることができました。
なお、醍醐寺の夜間拝観の拝観料は1,000円です。
仁王門の先の参道には、多くのカエデが植えられています。
ただ、この参道のカエデは、紅葉するのが遅く、まだ半分ほどしか赤色に色付いていませんでした。
参道をまっすぐ進むと、きれいに紅葉したカエデがありました。
そのカエデの後ろに見える朱色の建物は金堂です。
現在の金堂は、豊臣秀吉が再建したもので、本尊として薬師如来像が祀られています。
金堂内の照明が明るく、中に並ぶ仏像がはっきりと拝めます。
それでは、お参りをしましょう。
金堂の後方に建つ五重塔。
漆黒の闇に浮かび上がる五重塔は、何となく薄気味悪く見えます。
参道を西に進み、祖師堂の近くにやって来ました。
祖師堂脇の紅葉はほぼ見ごろ。
ライトアップされ、モミジが赤色や黄色に光り輝いていました。
こちらは観音堂脇の紅葉です。
青葉がやや目立ちますが、見ごろと言っても良いですね。
林泉のライトアップされた紅葉
醍醐寺の紅葉で最も美しいのは林泉です。
池の周囲にはたくさんのカエデが植えられており、朱色の橋の奥には弁天堂が建っています。
その弁天堂前のモミジは鮮やかな赤色に染まっていました。
池の周囲の紅葉も、ライトアップされ美しく輝いていました。
ライトアップされたモミジは、水面に映り、これまた見事な光景でしたよ。
朱色の弁天橋も水面に映っていますね。
観音堂の中にも入ってお参りをしましょう。
観音堂内でも列ができており、何の列かと思ったら御朱印をいただくためのものでした。
醍醐寺の観音堂は、西国三十三所観音霊場巡りの第十一番札所で、中には准胝観音が安置されています。
観音さまにもお参りをしておきましょう。
観音堂から眺める林泉の紅葉。
林泉の周囲は大混雑で、皆さん、きれいにライトアップされた紅葉の写真を撮ろうと、カメラやスマホを池に向かって構えていましたよ。
観音堂を中心に広がる林泉、弁天堂、鐘楼、伝法学院などを総称して大伝法院と呼びます。
これらの諸堂は、醍醐天皇一千年御忌を記念し、昭和5年(1930年)に山口玄洞居士の寄進により造築されました。
観音堂越しに見る林泉。
観音堂の中ら聞こえてくる読経が、照明を受けた林泉の紅葉をより厳かな雰囲気にしています。
拝観案内には、「夜間照明に映し出された伽藍と読経によって創られる本物の≪祈りの世界≫」と記されていましたが、この景色を見ていると、心身が引き締まってきます。
仁王門から外に出ます。
三宝院の前にある唐門を夜に見ると、重厚感がありますね。
2018年の醍醐寺の夜間拝観は12月2日までです。
受付終了時刻は午後8時10分。
午後6時前は列ができていますが、開門後はほとんど並ぶことなく入ることができますよ。
なお、醍醐寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。