10月下旬。
京都市南区の東寺に参拝してきました。
東寺は、京都の象徴的存在とも言える五重塔が建つお寺です。
京都駅から近いので、京都に到着したら、まず東寺に参拝するという方も多いはず。
修理中の大師堂
東寺の最寄り駅は、近鉄東寺駅です。
駅からは、西に5分も歩けば慶賀門の前に到着します。
京都駅からでも、東寺道を西に10分程度歩けば東寺に行けますよ。
慶賀門をくぐると、濠端のカエデが紅葉し始めていました。
まだ本格的な紅葉には早いですが、少しずつ秋の深まりを感じる風景ですね。
不二桜と五重塔。
曇り空だったので、ちょっと薄暗い写真になってしまいました。
晴れていたら晴れていたで、逆光になるため、なかなか不二桜と五重塔をきれいに写せないのですが。
境内の北側にある食堂(じきどう)。
ここには十一面観音立像が祀られています。
中に入ってお参りしておきましょう。
食堂には、火災にあって焦げてしまっている四天王像も安置されています。
何とも痛々しい姿です。
火の元には気を付けないといけませんね。
次は大師堂へ。
お参りをしようかと思ったのですが、檜皮葺の屋根と建物を修復中で、現在、北面の弘法大師像にはお参りできない状況となっていました。
工期は2016年7月から2019年12月までとのこと。
南面の不動明王像は工事中も祀られているということなので、お参りしておきました。
尊勝陀羅尼の碑
大師堂の南側には、尊勝陀羅尼の碑があります。
もともとは、北野天満宮の宗像社のそばに嘉永6年(1853年)に比叡山の僧願海によって建てられたものなのですが、慶応4年(1868年)の神仏分離令によって東寺の大師堂の南に移されました。
尊勝陀羅尼の碑の下の方には亀のような生き物がいます。
実は、この亀に似た動物は贔屓(ひいき)と呼ばれる中国の想像上の動物です。
竜の子とされており、重い物を背負うのを好むとか。
甲羅に建つ石塔は永遠不滅と言われ、古来より石柱、石碑、墓の土台に用いられており、万病平癒のご利益があると信仰されてきたそうです。
万病ぬぐいの布で贔屓を擦り、自身の患部をさするとご利益を授かれるとのこと。
万病ぬぐいの布は、大師堂にあります。
傷病が治ったり効果が薄くなったと感じたら、尊勝陀羅尼の碑の後ろにある布納めの棒に結んで納めます。
大師堂が修復中ではありますが、大師堂の北側に仮堂が設けられており、その中に弘法大師像を忠実に写した江戸時代の大師像が祀られています。
なので、工事が終わるまでは、この仮堂にお参りをすることになります。
中に入ると確かに弘法大師像が祀られていました。
ちなみに大師堂に祀られていた弘法大師像は、仮堂の隣の大日堂に安置されています。
仮堂にお参りを済ませた後は、境内を散策。
南大門の近くのイチョウが、少しずつ色付き始めていました。
弘法大師像の後ろのイチョウは、早くも黄色に色づいていました。
まるで後光が射しているようであります。
五重塔の周囲のカエデも徐々に紅葉し始めているようですね。
あと1ヶ月もすれば、もっと美しく色づくことでしょう。
なお、東寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。