5月中旬に京都市東山区の建仁寺を訪れ、本坊、方丈、法堂(はっとう)の中を拝観しました。
建仁寺は広い境内を持つ禅寺で、本坊の拝観だけでなく、境内を歩くのもおすすめです。
今の時期は、新緑やサツキなど初夏らしい風景を見ることができます。
緑が深まる境内
建仁寺は、京阪電車の祇園四条駅から南東に5分ほど歩いた辺りに建っています。
駅からだと、境内北西にある参道が最も近いですね。
北西の参道に到着。
塀からは、緑色の葉が溢れるように参道に出ています。
大きな木のおかげで参道が日陰になって涼しいですね。
参道を進んで、塀の角を左に曲がると法堂が見えてきました。
晴れた空、木々の緑、禅寺の建物。
これらが組み合わさった風景を見ていると、春から夏へと少しずつ季節が移りゆくのを感じます。
法堂の南側には、望闕楼(ぼうけつろう)と呼ばれる三門が建っています。
三門は、大正12年(1923年)に静岡県浜名郡雄踏町山崎の安寧寺から移建したものです。
望闕楼は、御所を望む楼閣という意味で名付けられました。
また、楼上には、釈迦如来、迦葉(かしょう)・阿難両尊者と十六羅漢が祀られています。
三門の前には、放生池があります。
放生池の南側の参道脇では、サツキの花が咲き始めていました。
三門を正面から眺めます。
三門の下側には、太い柱が2本あり、門が3つに区切られています。
空門、無想門、無作門の三解脱門が、三門の正式な呼び方です。
境内の東側にやってきました。
小さな祠は、楽神廟(らくじんびょう)です。
楽神廟は、建仁寺開山の栄西禅師の母親が岡山吉備津神社の末社である楽の社にお参りし、夢に明星を見て栄西禅師を胎内に授かった縁により建仁寺境内に祀っているそうです。
智恵明瞭、学徳増進、記憶力増進の功徳があるとのこと。
他にも、天変怨敵退散、安産、罪障消滅、無病息災、福徳授与の功徳もあるそうですから、建仁寺を訪れた時にはお参りしておきたいですね。
ちなみに楽神廟は、丑年生まれと寅年生まれの守り本尊でもあります。
こちらは開山堂。
開山堂の近くには茶碑があります。
建仁寺を開いた栄西禅師は、中国から茶を伝えたことで知られています。
現在、私たちがお茶を楽しめるのも栄西禅師のおかげですね。
茶碑の隣の八重紅枝垂れ桜の枝には、緑色の葉がたくさんついていましたよ。
なお、建仁寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。