11月中旬。
京都市右京区の嵐山に紅葉を見に行きました。
嵐山は、1年の中でも、紅葉の季節が最も美しいですね。
どこのお寺に立ち寄っても、紅葉を見ることができ、そして、見事であります。
嵐山に到着し、最初に訪れたのは宝厳院(ほうごんいん)です。
獅子吼の庭の紅葉が見ごろ
宝厳院は、京福電車の嵐山駅から西に6分ほど歩くと到着します。
駅から西に細い道を歩いていくのが近道ですが、迷わないためには、いったん渡月橋の北側に向かい、そこから西に歩いて嵯峨嵐山文華館で北に曲がるのがおすすめです。
宝厳院の入り口にやって来ると、すでにモミジが真っ赤になっていました。
茅葺屋根の建物は、拝観受付です。
この建物と一緒に見る紅葉が、なんとも風情があります。
宝厳院の拝観料は500円です。
拝観料を納め、門をくぐると左手に売店があります。
お土産は、拝観終了後に買うと良いでしょう。
右手に宝厳院垣を見ながら、順路に従い西に進みます。
この辺りの紅葉は、オレンジ色や緑色が目立ち、まだ見ごろ前といった感じでした。
細い道を抜けた先にあるのは、獅子吼(ししく)の庭です。
嵐山を借景にしていることから、奥に嵐山が見えます。
この日は、晴れていましたが、若干、もやがかかったような感じだったので、それほど見晴らしは良くありませんでした。
獅子吼とは、「仏が説法をする」という意味です。
握りこぶしほどの石がたくさん置かれている部分は苦海を現し、築山は須弥山を表現しています。
苦海の中には此岸から彼岸に渡る舟石があり、その対岸には三尊石も置かれています。
宝厳院の境内は、大部分が獅子吼の庭になっており、地面にコケが生え、カエデがたくさん植えられています。
中には、ドウダンツツジもあり、こちらも真っ赤に紅葉していましたよ。
流れる水、緑色の苔、真っ赤なモミジ
獅子吼の庭には、お茶席もありますよ。
中には、入ったことがないですが、きっと美しい紅葉を見られるでしょうね。
お茶席の苔むした屋根と紅葉も、味わい深い景色です。
獅子吼の庭の奥には、本堂があります。
本堂を拝観するには別途500円の志納が必要です。
その本堂の近くから見る紅葉風景もきれいでしたよ。
まだ青葉が目立つカエデもありましたが、川に映るモミジの赤色が、幻想的でした。
全ての葉が赤くなれば、もっと美しくなることでしょう。
庭園のコケの上には、所々に大きな岩が置かれています。
中には、碧岩や獅子岩と呼ばれる人の背よりも大きな岩もあり、圧倒されます。
川の流れと一緒に見る紅葉も人気で、周りにはカメラを持った人たちが立ち止まって、その風景を写真に収めていました。
川のほとりに散るモミジも情緒がありますね。
東側の塀際には、羅漢の像が並んでいます。
宝厳院の門前にも、嵐山羅漢が祀られていますよ。
帰りには、こちらも見ておきたいですね。
それにしても、獅子吼の庭は、どこも紅葉がきれいです。
茶席の青嶂軒(せいしょうけん)が見えてきたら、そろそろ拝観終了です。
この辺りは、黄色いモミジが目立っていましたが、赤色のモミジにはない美しさを感じさせてくれます。
獅子吼の庭の拝観を終えた後は、拝観受付からモミジのトンネルを歩いて外に出ます。
モミジのトンネルは、動画を撮っておきましたので、ご覧になってください。
紅葉の下を歩いている感覚を少しでも味わってもらえたらと思います。
獅子吼の庭の紅葉は、11月21日から23日に最も美しくなるのではないでしょうか。
宝厳院の秋の特別拝観は12月6日までです。
弘源寺との共通拝観券は900円なので、両方を拝観したい方は共通拝観券を購入するのがお得ですよ。
この後は、天龍寺に紅葉を見に行きます。
なお、宝厳院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。