元日に京都市東山区の智積院に参拝した後、南に約5分歩き、新熊野神社(いまくまのじんじゃ)を訪れました。
新熊野神社は、熊野神社、熊野若王子(くまのにゃくおうじじんじゃ)と合わせて京都の熊野三山に数えられる神社です。
創建は、永暦元年(1160年)で、生涯に何度も熊野詣をした後白河上皇が紀州の熊野権現(くまのごんげん)を勧請(かんじょう)し、法住寺殿の鎮守としました。
京の熊野古道を歩く
新熊野神社には、京阪電車の七条駅から南東に約10分歩くと到着します。
市バスだと、「今熊野」から南に徒歩約3分です。
新熊野神社の鳥居の前にやって来ました。
普段は、無人の新熊野神社ですが、この日は、元日とあって初詣に訪れた参拝者の姿が見られます。
鳥居をくぐった左手に後白河上皇お手植の大樟(くすのき)さんがあるのでお参りをしましょう。
また、手前には、大樟さんの「さすり木」もあるので、こちらもさすっておきましょう。
境内の中央に建つ本殿。
祭神として祀られているのは、伊弉冉命(いざなみのみこと)です。
それでは、本殿にお参り。
本殿の裏には、京の熊野古道があり、その入り口付近には、上之社と中之社があります。
下の写真に写っているのは中之社で、天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)、瓊々杵尊(ににぎのみこと)、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)、鵜茅草葺不合尊(うかやふきあえずのみこと)を祀っています。
京の熊野古道を歩きます。
狭い道の中にいろいろと展示されていますよ。
詳細は、以下の記事をご覧になってください。
京の熊野古道の出口には、小さな花の窟(いわと)神社などがあります。
こちらは、今熊野猿楽図です。
新熊野神社は、足利義満が初めて観阿弥と世阿弥父子の能を見た場所と伝えられており、今野猿楽図は、それを表しています。
樟大権現
新熊野神社に入った時にお参りした大樟さんは間近で見ることもできます。
幹がとても太く、見上げるとその巨大さがわかります。
大樟さんは、樟大権現(くすのきだいごんげん)として、健康長寿、病魔退散にご利益があり、特に後白河上皇が常にお腹を患っていたことから、「お腹の神様」と信仰されています。
樹齢900年でありながら、今もなお成長し続けているとのことですから、大いに健康長寿のご利益を授かれそうです。
大樟さんの下には、板が設置されており、周囲を歩けるようになっていたので、私も歩きました。
この大樟さんは、延びた巨枝が、龍が空を飛んでいるように見えることから、龍に乗った弁財天、樟龍弁財天(しょうりゅうべんざいてん)として信仰されてきました。
弁財天は、七福神の一つで、財宝をもたらしたり、技芸上達のご利益を授けてくれるとされていますね。
元日から、樟龍弁財天の周囲を歩いたので、今年は福に恵まれることを期待しましょう。
新熊野神社は、京都十六社朱印めぐりの一つでもあり、2月15日まで御朱印をいただけます。
十六社すべての御朱印を集めると、干支の置物もいただけますよ。
この後は、剣神社に参拝します。
なお、新熊野神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。