8月下旬に京都市中京区の錦天満宮に参拝した後、南に2分ほど歩き染殿院(そめどのいん)にも参拝しました。
染殿院は、今はビルに囲まれて境内が非常に狭くなっていますが、その始まりは大同3年(808年)ということですから、とても長い歴史を持っています。
風鈴
染殿院には、阪急電車の京都河原町駅から東に約3分歩くと到着します。
新京極通の南側の入り口付近にビルに挟まれて小さな門が建っています。
ここが染殿院の入り口です。
こんなに狭いと、初めて新京極通を訪れた人は、まず気づかないでしょう。
入り口には、「時宗開祖 一遍上人 念佛賦算遺跡」と刻まれた石柱が立っています。
賦算とは、お札くばりのことで、鎌倉時代に時宗の一遍上人は、「南無阿弥陀佛決定往生六十万人」と記したお札を250万1千人に配ったと伝えられています。
四条京極の釈迦堂でも、一遍上人は、賦算を行っており、染殿院がある地が当時の釈迦堂があった場所とされています。
門には、風鈴が吊るされており、ほとんど風がなくても、リンリンと音を奏でていました。
薄暗い境内
境内に入ります。
ビルに囲まれているため、境内は昼間でも薄暗いです。
門を入った正面には、石仏が祀られています。
他にも、足元には数体の石仏が並んでおり、ボーっと歩いているとつまずきそうになります。
境内の中央に立つ本堂。
本堂には、弘法大師空海作と伝わるお地蔵さまが祀られており、染殿地蔵の愛称で親しまれています。
文徳天皇の后であった藤原明子(ふじわらのあきらけいこ)は、この染殿地蔵に祈願し、清和天皇を出産したと伝えられています。
以来、染殿地蔵は安産のご利益を授けてくれると信仰されるようになりました。
それでは、本堂にお参りをしましょう。
本堂の北側のお堂の中も薄暗いです。
昼間でも提灯を灯さないと、暗くて境内の様子がわからないのでしょうね。
2体の石仏が仲良く並んでいます。
水盤には水が入っており、とても清らかに見えます。
境内には全く人がいませんが、絵馬がたくさん掛かっているのを見ると、安産祈願で訪れた参拝者が多いことがわかります。
染殿院は、南側の林万昌堂という甘栗のお店と隣接しています。
林万昌堂は、人が行きかう四条通に面しており、お店から染殿院に入ることもできます。
地元の方の中には、お店を出る時に染殿院にお参りをしていく方もいらっしゃいます。
そろそろ染殿院から出ましょう。
新京極にショッピングで訪れた際は、染殿院にもぜひ立ち寄ってください。
この後は、仲源寺に参拝しました。
なお、染殿院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。