転法輪寺の御室大仏にお参り・京の冬の旅2019年

2月中旬。

京都市右京区の御室(おむろ)に建つ転法輪寺(てんぽうりんじ)に参拝しました。

1月10日から3月18日まで、京の冬の旅の非公開文化財特別公開が行われています。

転法輪寺でも、通常非公開の文化財が公開されており、今回が初公開とのことだったので、この機会に拝観しておこうと思い訪れた次第であります。

転法輪寺の七参り

転法輪寺の最寄り駅は、京福電車の御室仁和寺駅です。

駅から、仁和寺の東側の道路を北に10分ほど歩くと、転法輪寺の入り口に到着します。

入り口

入り口

参道を進み、本堂へ向かいます。

本堂の玄関が拝観受付となっているので、ここで600円を納め建物内に入ります。

本堂

本堂

転法輪寺は、山号を獅子吼山(ししくざん)と号す浄土宗のお寺です。

拝観案内によると、開基は関通上人で、当初は東三本木当たりの転輪寺に住持していましたが、その地が狭かったため、北野下ノ森の廃寺となっていた北野円通寺を譲り受け、宝暦8年(1758年)に念仏道場として転法輪寺を創建したということです。

大正時代に入り、知恩院第79世の山下現有僧正を住持に迎えて隆盛します。

しかし、当時は北野はすでに街中になっており、転法輪寺の阿弥陀如来は西方におられるべきとの声のもと、昭和4年(1929年)にさらに西の御室の地に移転しました。

転法輪寺では、主に7つのお参りができます。

順に転法輪寺の七参りを紹介していきます。

1.本尊阿弥陀大仏

本堂に入ると、中央に大きな阿弥陀さまが坐していらっしゃいます。

転法輪寺の本尊は、この阿弥陀さまで、通称「御室大仏」と呼ばれています。

御室大仏

御室大仏

坐像でありながら2丈4尺(約7.5メートル)もの高さがある京都で一番大きな仏さまです。

かつては、東山の方広寺にもっと大きな大仏がありましたが、現存していません。

御室大仏を真下から拝むと目が合うようになっています。

また、頭光背の中央には櫻町天皇追福のために納められた鏡が飾られていますよ。

大きな仏さまなので、お参りしておけば思いを聞いていただけることでしょう。

2.大木魚

御室大仏の手前には、大きな木魚が置かれています。

大木魚

大木魚

この大木魚は、1本のクスノキから作られたもので、制作年代は昭和中期とのこと。

高さ約1メートル、縦横1.2メートル、重さ200kgの大きさで、小樽龍徳寺の大木魚に次いで2番目の巨大さです。

木魚を叩くバイと呼ばれる棒も、長さ1.2メートル、重さ4.5kgもありますから、片手で叩き続けるのは難しそうです。

3.釈迦大涅槃図

本堂の西側の壁にかかっているのは、お釈迦さまが亡くなった場面を描いた涅槃図(ねはんず)です。

釈迦大涅槃図

釈迦大涅槃図

毎年2月や3月になると、多くのお寺で涅槃会(ねはんえ)が行われ、堂内に涅槃図が掲げられますね。

転法輪寺でも、2月頃に釈迦大涅槃図が本堂に掲げられます。

中央には、横になっているお釈迦さまがいらっしゃり、その周りを仏弟子たちが囲んで悲しんでいます。

転法輪寺の大涅槃図は、左右にお釈迦さまの生涯が描かれているのが珍しいとのこと。

4.裸形阿弥陀如来立像

本堂の裏堂、ちょうど御室大仏の真後ろには、裸形(らぎょう)の阿弥陀さまがいらっしゃいます。

裸形阿弥陀如来立像

裸形阿弥陀如来立像

この阿弥陀さまは、転法輪寺で最も古い仏像で、鎌倉時代に作られたと伝えられています。

しかし、縁起書によれば天智天皇の生誕にまつわる出来事をもとに作られ、代々天皇家のご子息たちの守り仏として祀られていたとも言われているので、鎌倉時代よりも、もっと古くに作られた可能性があります。

童子の姿をしている点でも、珍しい阿弥陀さまです。

5.関通上人

本堂の西隣に建つ客殿にも、多くの寺宝が展示されていました。

こちらは、転法輪寺を開いた関通上人の坐像です。

関通上人

関通上人

拝観案内によると、関通上人は、江戸増上寺での留学の帰路、箱根の関所の通行手形による旅人の往来を見て、人間界の苦しみの関所も本願念仏「南無阿弥陀仏」の手形があれば必ず抜け出すことができると悟り、関所を通すという意味から自身の名を関通としたそうです。

また、関通上人は、質素を旨として念仏一筋を説いたので、この流儀を関通流といい仏具などにおいて関通型という独特の形態を伝えているのだとか。

関通上人の坐像は、とても小さく、少し猫背になっているのが、なんとも親しみやすい感じを受けます。

6.山下現有大僧正

山下現有大僧正は、103歳まで長生きされたそうです。

山下現有大僧正

山下現有大僧正

転法輪寺に安置されている木像は、山下現有大僧正の99歳の時のお姿だそうです。

しっかりと拝んでおけば、長寿のご利益を授かれそうですね。

7.鐘楼門

転法輪寺の帰りは、龍宮門をくぐります。

この龍宮門は、ちょっと変わっていて、2階に梵鐘を吊るしています。

それゆえ、鐘楼門と呼ばれています。

鐘楼門

鐘楼門

釣鐘の重さは約4トン、高さは2.7メートル、横1.2メートルの大きさです。

こんなに重たい釣鐘をよく支えられるものだと感心します。

転法輪寺がこの地に移転してきた時は、古い資材を使って再建されたのですが、軟らかい地盤の上に建てられたため、柱がゆがんだそうです。

現在の鐘楼門が再建されたのは近年のことのようで、地盤の改良を含めた抜本的な修復が行われたそうです。

以上が、転法輪寺の七参りです。

この他にも、様々な寺宝が展示されていましたし、甘茶の接待もありましたよ。

甘茶は100円でせんべえが2枚付いています。

カフェで休憩するよりも、お得ですから、客殿の中で甘茶を飲みながらゆっくりとしていくのも良いですね。

なお、転法輪寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

宿泊

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