京都市内で、桜を静かに観賞できるところは、それほど多くありません。
有名な観光名所だと、人がいないなんてことは、まずありえないですね。
なので、広大な敷地で、のんびりとお花見をしたいと思っても、そのような場所を京都市内で探すのは非常に難しいです。
でも、京都市内でも郊外に行けば、観光客や旅行者の数はぐっと減ります。
伏見区がそうですね。
伏見区では、伏見桃山城が意外と穴場的なお花見スポットです。
また、御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)や長建寺も、それほど人が多くないので、のんびりと桜を観賞できます。
伏見桃山城
京都駅から近鉄電車に乗って、近鉄丹波橋駅で降り、そこから東に15分から20分ほど歩くと伏見桃山城があります。
伏見桃山城は、以前はテーマパークがあったのですが、現在は公園になっています。
城内には、たくさんのソメイヨシノが植えられています。
4月上旬に満開となり、城内は桜色に包まれます。
伏見桃山城でおすすめなのが、天守閣を見上げるように桜を眺めることです。
京都市内は、神社やお寺が多く、それらの建物と一緒に桜を見る機会はよくあります。
でも、天守閣と一緒に桜を観賞できるのは、伏見桃山城だけですね。
ソメイヨシノの他にも枝垂れ桜も何本か植えられています。
白色の石垣を背景に見る枝垂れ桜の紅色の花も美しいですよ。
なお、現在は、天守閣の老朽化により、石垣に上がることはできません。
でも、桜の美しさは今も変わりなく、春には見事な桜風景を見られます。
御香宮神社
伏見桃山城の桜を見た後は、そこから南西に20分ほど歩いて御香宮神社へ向かいましょう。
また、境内から御香水と呼ばれる名水も湧き出しており、参拝者は自由に汲むことができます。
御香宮神社には、本殿の東側に密集するように様々な種類の桜が植えられています。
その中で、最も目立っているのが、八重紅枝垂れ桜ですね。
八重紅枝垂れ桜の後ろには白い花を咲かせる桜もあります。
紅白の桜を一度に眺めるのは、なかなか趣がありますよ。
南側の参道沿いに植えられている桜も美しいので、ゆっくりと歩きながら観賞したいですね。
- 御香宮神社の桜が満開になる・2023年
- 御香宮神社の満開の桜と咲き始めの桜・2022年
- 御香宮神社で満開になった桜・2020年
- 御香宮神社で見ごろを迎えた桜・2017年
- 本殿脇で咲く数種類の桜・御香宮神社
長建寺
御香宮神社の次は、西に5分ほど歩いて京阪電車に乗車します。
そして、1駅隣の中書島駅で降り、そこから5分ほど歩いて長建寺に行きましょう。
長建寺の境内には、糸桜やソメイヨシノが植えられています。
糸桜が3月下旬に開花することから、京都のお花見は長建寺から始まるとも言われています。
桜の他にも、境内には数種類の椿が植えられているので、こちらも一緒に見ておきましょう。
また、長建寺の近くには宇治川派流があり、川の両脇にはたくさんの桜が植えられています。
長建寺に参拝した後は、宇治川派流の桜も見ておくことをおすすめします。
伏見桃山城、御香宮神社、長建寺は、桜を見るのにそれぞれ30分ほどあれば十分でしょう。
移動時間が1時間以上はかかりますので、3ヶ所すべて廻るのに3時間程度の時間は必要です。
京都駅の往復も考慮すると4時間ほどですね。
宇治川派流の桜も見るなら、4時間30分から5時間はみておいた方が良いでしょう。
なお、中書島駅から京都駅に行くには、丹波橋駅で近鉄に乗り換えるか、東福寺駅でJRに乗り換えてください。
お食事できるお店は中書島駅付近や酒蔵周辺にたくさんありますが、お弁当を持参して伏見桃山城で食べるのも良いですね。