以前に寺町を歩いてみようの記事で、京都御苑の東側にある見過ごされがちなお寺や神社を紹介しました。
今回の記事では、その反対の京都御苑の北西にあるお寺や神社を紹介したいと思います。
上京区は、京都御苑や相国寺といった有名な観光名所に意識が行ってしまいますが、京都御苑の北西にも、興味深いお寺や神社が多数あるので、訪れて損はないでしょう。
地下鉄今出川駅付近の寺社
まず、スタート地点は、地下鉄今出川駅です。
今出川駅は、京都駅から地下鉄に乗車して5つ目の駅になります。乗車時間は10分もありませんので、すぐに着きますね。
今出川駅から北西に向かって歩いて行くことになりますが、最初に訪れるのは、大聖寺(だいしょうじ)、三時知恩寺、白峯神宮です。
下の地図で大体の位置を確認しておいてください。
大聖寺
大聖寺は、今出川駅を出てすぐの場所に建っています。同志社大学の門の正面なので、すぐに見つけられると思います。
大聖寺には、枯山水庭園があるのですが、通常非公開のため、拝観する機会はほとんどありません。
それなら、訪れる意味がないと思う方もいらっしゃるでしょうが、大聖寺が建っている場所は、室町時代には、花の御所が置かれた場所ということで、その石碑が置かれています。
室町幕府の史跡は、なかなか見つけることができないので、大聖寺の境内に置かれた石碑は、貴重ですね。
三時知恩寺
大聖寺から西の方角に少し歩くと三時知恩寺が建っています。向かいに同志社大学の新町校舎があるので、それが目印となりますね。
お寺の名前の由来は、後柏原天皇が宮中の六時勤行(ろくじごんぎょう)のうち昼の三時勤行を当寺で修したことによるそうです。
現在の建物は、天明の大火(1788年)の後、恭礼門院(きょうらいもんいん)の旧殿を移したものです。
白峯神宮
三時知恩寺から一旦南に歩き、今出川通を西に行くと白峯神宮があります。
このブログでも何度か紹介したことがありますが、白峯神宮は球技が上達する神社として有名です。
サッカー選手も参拝する神社なので、ご利益がありそうですね。
堀川寺ノ内付近の寺社
白峯神宮に参拝した後は、今出川通をさらに西に歩いて堀川通まで行きましょう。
そして、堀川通を北上して市バス亭堀川寺ノ内付近を目指します。
堀川寺ノ内付近には、宝鏡寺、本法寺、水火天満宮、妙覚寺、妙顕寺、光照院があります。
掲載されていない寺社もありますが、まずは下の地図で大まかに位置を確認しておいてください。
宝鏡寺
堀川通を北上して、市バス亭堀川寺ノ内まで行くと宝鏡寺が建っています。
宝鏡寺は、尼門跡寺院で、皇室から下賜された雛人形や御所人形を多く保管していて、毎年秋になると人形供養が行われます。
本法寺
宝鏡寺から少し北に歩くと本法寺が建っています。
境内には、本阿弥光悦作庭の三島一連の枯山水庭園である巴の庭があります。
町中にあるにも関わらず、境内はかなり広く、開山堂や多宝塔など、様々な建物が建てられています。
水火天満宮
本法寺を出て、堀川通を北に向かい、市バス亭天神公園前に着くと、そこには水火天満宮があります。
水火天満宮は、学問の神様の菅原道真を祀っています。
境内には、道真の霊が降臨したと伝えられている登天石が置かれています。
妙覚寺
水火天満宮を東に少し歩くと妙覚寺に着きます。
妙覚寺は、織田信長が上洛した際に宿所としたことで有名です。
境内には、狩野元信の墓があります。
妙顕寺
妙覚寺まで来たら、今度は今出川駅に向かって南下していきます。
しばらく歩くと妙顕寺が建っているので、訪れてみましょう。
尾形光琳と所縁の深いお寺で、光琳曲水の庭、龍華飛翔(りゅうげひしょう)の庭、孟宗竹林(もうそうちくりん)の坪庭と3つの庭園があります。
光照院
妙顕寺から南に歩くと光照院があります。
光照院は、鎌倉時代以降、後深草天皇系統の上皇御所として使用されました。
ちなみに後深草天皇系統は、持明院党と呼ばれ、後に南北朝時代の北朝となります。
門の側には、持明院党仙洞御所跡の石碑が建っています。
以上、簡単に京都御苑の北西の寺社を紹介しました。
小さな寺社が多いのですが、中には本法寺のように大きなお寺もあるので、京都御苑や相国寺の拝観後に時間が余っていれば、訪れてみるといいですね。