京都市東山区に建つ圓徳院は、豊臣秀吉の正室北政所(きたのまんどころ)ゆかりのお寺で、秋になると南庭と北庭で紅葉が見ごろを迎えます。
観光客の方にも人気があり、紅葉シーズンになると、多くの拝観者で賑わいます。
11月末。
圓徳院に紅葉を見に行ってきましたので、その模様をお伝えします。
南庭
圓徳院は、京阪電車の祇園四条駅から東に15分ほど歩くと到着します。
拝観料は500円ですが、高台寺と掌美術館の共通拝観券が900円なので、こちらの方がお得です。
共通拝観券を受付で購入したら、絵はがきをいただけました。他に手ぬぐいも選べます。
受付を済ませて入口に向かいます。
入口付近のカエデが真っ赤に染まっていましたよ。
玄関で靴を脱ぎ、方丈へ。
方丈は、平成6年(1994年)に解体修理が行われ、きれいになっています。
ガイドの方の説明を聞きながら、方丈の前に広がる南庭を鑑賞。
南庭は、枯山水庭園で、白砂の奥にあるモミジが良い具合に色付いていました。
東山を背に眺める南庭も見事です。
遠くの紅葉と近くの紅葉を一度に見ることができますよ。
縁側に座って眺めるのも良いですが、天井と柱で景色の一部を隠してみる紅葉も味があります。
方丈には、本尊が祀られていますが、今回は、白龍が描かれた襖が展示されていました。
この襖絵は、赤松燎画伯の遺作で、戦国乱世を描いたものだそうです。
他にも長谷川等伯の障壁画も見ることができましたよ。
方丈から順路に従い建物内を移動していきます。
中庭では、モミジが苔の上にたくさん落ちていました。
そろそろ紅葉も終わりに近づいていますね。
北庭
室内の展示物を鑑賞しながら順路を進み、北庭に到着しました。
北庭は、伏見城にあったものを移築したもので、当時の原型をほぼそのまま留めています。
ただ、伏見城にあった時は、池泉式の庭園で池には水が張っていたのですが、当地に移ってきてからは、水は入れられていません。
したがって、現在では、枯山水となっています。
石組の奥にあるモミジが真っ赤に色付いていて、見ごろを迎えていました。
ガイドの方が、室内の奥から見ると、庭園がパノラマ風に見えて、また違った趣があると解説されていたので、縁側から奥へと移動してみました。
確かに庭園の見え方が違います。
縁側のちょうどL字型になっている部分の柱を中心に庭園を鑑賞すると、まるでアルバムを開いて机の上に置いているかのような眺めになります。
訪れていた多くの拝観者の方たちもこの景色に見入っていましたよ。
もう一度、縁側に戻って紅葉を観賞。
赤いモミジだけでなく、白砂もきれいです。
北庭を十分に鑑賞したので、圓徳院を去ることに。
出口に建つ三面大黒天近くの紅葉も見ごろでしたよ。
なお、圓徳院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。
2013年10月25日追記
この記事の圓徳院の表記が圓得院と間違っていたため修正しました。