10月22日。
この日は、毎年、時代祭が行われます。
午前中から小雨が降り、時代祭は順延になるのかと思いましたが、平安神宮や京都市観光協会のX(旧twitter)を確認すると22日に行うとのこと。
当日の情報を知りたい場合は、検索エンジンよりSNSが便利ですね。
ということで、京都市中京区の木屋町三条に時代祭を見に行ってきました。
雨が止むとともに行列の先頭が現れる
木屋町三条は、京阪電車の三条駅から西に約5分歩くと到着します。
時代祭の行列は、正午に京都御所を出発し、午後2時30分頃に平安神宮に到着します。
1時38分に三条大橋を通過予定なので、1時15分頃に木屋町三条で場所を確保することに。
三条小橋西詰の池田屋から少し西側の歩道だけ、なぜか人が少なかったので、ここから観覧しましょう。
近くには、三条小橋商店街のサテライトスタジオがあり、時代祭の解説も聞こえます。
特別ゲストとして祇園東の舞妓さんもいらっしゃいましたよ。
1時25分頃、ちょうど小雨が止んだところで、行列を先導する平安騎馬隊がやって来ました。

平安騎馬隊
馬上のお巡りさんがいつもに増して凛々しく見えます。
葦毛の馬の足に巻かれた青色のバンテージが制服と調和しているためか、進み方が秩序整然として見えましたよ。
平安騎馬隊は、時代祭だけでなく葵祭の行列も先導します。
以前に紹介した書籍『タイムトラベル もうひとつの京都』によれば、大正10年(1911年)に京都府警に騎馬警官が配置され、昭和20年代半ば(1950年頃)に車が普及するまで活躍していたそうです。
それから時代は下り平成5年(1993年)に京都府知事から、平安遷都1200年の記念事業として提案され、翌年に京都競馬場に京都府警察平安騎馬隊が創設されました。
平成9年には、左京区の宝ヶ池公園の憩いの森に活動拠点を移しています。
木屋町三条の西の河原町三条に時代祭の先頭が到着するのは1時27分の予定でしたが、ほぼぴったりに姿を現しました。
先頭は、和装の女性たちが「平安神宮 時代祭 百三十年」と染められた横断幕を持って進みます。

平安神宮 時代祭 百三十年
着物の色は爽やかな白系統で、日中はまだ暑く感じられるこの時期には涼し気。
でも、今年は最高気温の予報が17度と11月下旬くらいの寒さでした。
雨が止んだとはいえ、気温が上がって来そうにありません。
中世の旅姿をした女性が、カメラ目線で手を振ってくれました。

中世の旅姿の女性
時代祭では、行列に参加している方がこうやって手を振ってくれることがあるので親しみを感じますね。
名誉奉行
横断幕を持った女性たちが通過すると、名誉奉行が登場します。
時代祭が行われる10月22日は平安遷都の日。
この時代祭は、京都が日本の首都として千年以上にわたって培ってきた伝統工芸技術の粋を動く歴史風俗絵巻として内外に披露することを当初からの主眼としています。
そのため、各時代行列に使用する衣装や祭具は、厳密な時代考証をもとに作製された本物というのが特徴です。
海外の忍者が登場する映画のような、なんとなくこうだったんじゃないかという想像で作られたものとは一線を画しています。
時代祭は、京都市全域を地区ごとに分けて構成された平安講社が執行母体となり、団体有志で行列を編成しています。
京都の誕生を祝う市民の祭りであることから、名誉奉行は京都府知事や京都市長などが勤めることになっています。
今年で130年目となる時代祭は、明治時代から始まったからなのか、名誉奉行は馬車に乗って登場しますよ。
先頭の馬車に乗るのは、府議会議長、市会議長、市会副議長の御三方。

市会副議長、府議会議長、市会議長
馬車を操る御者はハットも服も黒色の洋服であるのに対し、名誉奉行は烏帽子を被った和装です。
この時代が不釣り合いな感じも、おもしろいですね。
続いての馬車に乗っているのは、京都府知事と京都市長です。

京都府知事と京都市長
そして、最後尾の馬車に乗るのは、京都商工会議所会頭と文化庁長官です。

京都商工会議所会頭と文化庁長官
文化庁が京都に移転してきたのは、令和5年(2023年)3月。
そのため、以前は名誉奉行に文化庁長官は含まれていませんでした。
馬車が通過した後、少し距離をおいて「時代祭」と記されたのぼりがやって来ました。

時代祭ののぼり
いよいよ時代行列の登場です。
その前に総奉行が騎乗で通過。

総奉行
この後は、明治維新時代の維新勤王隊列が登場します。