京都市左京区の有名な神社と言えば平安神宮ですよね。
平安神宮に参拝する場合、多くの方が地下鉄東山駅から神宮道を北に向かって歩き、大鳥居をくぐって境内へと入っていくことでしょう。
そして、参拝後も同じように大鳥居をくぐって帰ることと思います。
平安神宮の出入りは、大鳥居が立つ南側からしかできないので、当然と言えば当然です。
しかし、そのために平安神宮の北側にも参拝しておきたい神社が3つ建っているのをご存じない方が多いように思います。
そこで、今回の記事では、平安神宮の北側の丸太町通沿いに建つ3つの神社を紹介したいと思います。
1.熊野神社
まずは、平安神宮の北西に建つ熊野神社を紹介します。
平安神宮から10分ほど歩くと到着します。
熊野神社は、熊野若王子神社(くまのにゃくおうじじんじゃ)、新熊野神社(いまくまのじんじゃ)とともに京都の熊野三山のひとつです。
創建は弘仁2年(811年)です。かなりの歴史がある神社ですね。
治承2年(1178年)には、建礼門院徳子が安産祈願のために勅使を遣わし、安徳天皇が誕生したとされています。
そのため、熊野神社は安産のご利益があるということで崇敬を集めている神社です。
他にも病気平癒のご利益があることで知られています。
2.御辰稲荷神社
熊野神社から丸太町通を東に5分ほど歩いた場所には、御辰稲荷神社(おたついなりじんじゃ)が建っています。
平安神宮の真北ですね。
境内は狭く、社殿も小さめの神社ですが、見つけやすい場所に建っています。
創建年代は、宝永年間(1704-1711年)とのこと。
ある夜、新崇賢門院(しんそうけんもんいん)の夢枕に白狐が立ち、「御所の辰の方角(東南)に森があるから、そこに私を祀りなさい」と告げました。
翌日、新崇賢門院が夢告のとおり、辰の方角に向かうと森があったので、そこに小さな祠を建てて白狐を祀ったそうです。
この言い伝えから、御辰稲荷神社と呼ばれるようになりました。
また、辰という字は達成の達に通じることから、御辰稲荷神社は、商売繁盛や芸能上達といった願望成就のご利益があるとされています。
3.岡崎神社
御辰稲荷神社をさらに8分ほど東に歩くと岡崎神社が見えてきます。
岡崎神社は、桓武天皇が平安遷都(794年)の際に王城鎮護を目的として都の四方に建てた社のひとつで、東天王社と称していました。
岡崎神社も熊野神社と同様に治承2年に建礼門院徳子が安産祈願をしたことで知られています。
また、境内には厄除子授兎という兎の像があり、水をかけて子授け祈願をすると良いそうです。
平安神宮の参拝後、時間に余裕があるようでしたら、上記3つの神社にもお参りしてみてはいかがでしょうか。